平和紙業株式会社
最多の色数へ
イタリア語で、「沢山の」と言う意味の『TANTO』から名付けられた【TANT(タント)】は、1987年の発売当初、名前通り100色ものラインナップからスタートしました。
これまでのファンシーペーパーとは一線を画す、画期的な色構成で、色相、明度、彩度で構成される“マンセル色体系※1”を元に構成されていて、色名はすべてアルファベットと数字の組み合わせで表現されています。
発売時の色の選定にはグラフィックデザイナーの田中一光氏が監修に当たり、選択できる色の幅を格段に増やすこととなりました。 その後、田中一光氏亡き後は、秋田寛氏、廣村正彰氏と引き継がれ、廃色や増色を行いながら、「TANT」の遺伝子が受け継がれ、150色まで色数を増やしました。
そして今年の11月に、更に新色50色を投入し、全200色の色体系となり、ファンシーペーパーの中では最大の色数になりました。
全200色は70㎏と100㎏が常備され、この200色のうち50色には130㎏、180㎏の厚みも備えています。
つまり、総アイテム数は500アイテムに上り、圧倒的なボリュームのファンシーペーパーが誕生したことになります。
今回の新色の中で特徴的なのが、蛍光色のシリーズで、Illuminant(イルミナント)の頭文字「I」から始まる7色です。これまでの{TANT}の風合いはそのままに、発色性の高い蛍光色は、思いっきり目を引きます。ただし、蛍光色の傾向として、光源下(太陽光や蛍光灯などの下)に置きっぱなしにすると、他の色より退色が早いので注意が必要です。この点は存在感と物性との諸刃の剣と言ったところでしょうか。
また、にごりがなく透き通った綺麗な色のClear(クリア)は、頭文字の「C」から始まるシリーズで、10色が新登場。パステルトーンの淡い色調が特徴です。
そして、重厚感のある深い色Heavy(ヘビー)は、頭文字の「H」から始まる7色と、さらにこの上を行く、深い色を追求した特別な濃色eXtra dark(エクストラダーク)は、頭文字の「E」ではなく、「X」から始まる7色です。
濃色が合計14色増えたことで、軽やかなイメージだった「TANT」が一気に大人の雰囲気を手に入れ、全体に重厚感が感じられるようになりました。
新色50色が追加されとことで、当然ながら見本帳もその分厚くなりました。
1冊にすべてのアイテムを収録すると、かなりなボリュームになるので、今回から2冊に分冊することとしました。1冊は70㎏と100㎏を収録、もう1冊は130㎏と180㎏を収録しています。
新色50色は70㎏と100㎏だけですので、70㎏と100㎏を収録した1冊を見れば、全ての色を見ることができます。
また、今回見本帳に収録する際に、色の並び順も大幅に変更しました。今回の「TANT」の新色を監修した廣村正彰氏に、色の並び順も監修していただき、穏やかなグラデーションで、色選びができるようになりました。
機会があれば是非お手に取ってご覧ください。
色が多すぎて、逆に迷ってしまうかもしれませんが、「ほしい色がここにある」と言わせるほど充実した「TANT」です。
見本帳のご要望にもお応えしますので、お声がけください。
「TANT」詳細はこちら
http://www.heiwapaper.co.jp/products/details/0100540.html
「TANT」200色カラーチャートはこちら
https://secure.tt-paper.co.jp/fancy/topics/file/TANT200colors_chart.pdf
※1「マンセル色体系」:赤、青、黄、緑、紫といった“色相”と、色の明るさを表す“明度”、いわゆる白から黒への明るさの度合いと、色の鮮やかさを表す“彩度”を軸に構成された3次元的な色の色相環。