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平和紙業株式会社
進化する見本帳

平和紙業株式会社の谷口でございます。

平和紙業は、特殊紙、特にファンシーペーパーを中心に取扱う紙の専門商社です。
縁あってこうして多くの方にお読みいただく機会をいただきましたので、
紙についてのあれこれを書かせていただきたいと思います。

紙を選ぶ際に、多くの方がまず手にするのが、紙の見本帳だと思います。
弊社でも取扱商品を収録した見本帳を制作しています。
黒い背表紙のミニサンプル帳をご覧になったことはありませんか?
このミニサンプル帳が、私どもと皆様をつなぐ第一歩となります。

背巾は収録する紙の量や厚みによって変わりますが、縦65mm、奥行き130mmの大きさに統一しています。
これは、四六判と呼ばれる一般的な紙のサイズ(1,091×788㎜)から、丁度96面取ることができるサイズです。
96面取れるので、社内ではこの見本帳を96型見本帳と呼んでいます。

また、裏表紙には、「GLORY」と記載されています。
平和紙業が制作した見本帳には昔からこの「GLORY」の文字が記載されています。
“栄光”とか、“名誉”とかの意味を持つ「GLORY」という言葉を、いつ、誰が、何を思って使ったのかは、今となっては知る由もありませんが、現在まで脈々と引き継がれています。

70年代の見本帳 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

70年代の見本帳はかなり大きめ。
上製本仕上げで重厚感があります。
今見てもオシャレな見本帳です。
既にこの時代には、「GLORY」の文字が目立ちます。

80年代の見本帳 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

80年代に入ると、今の見本帳に近づいていますが、それでも全体に大きく、表紙のデザインなど、紙の見本帳とは思えないポップな雰囲気を漂わせています。

そのため、見本帳を「グローリー」と呼ぶ方もいらっしゃいます。

見本帳には様々な情報が、さりげなく記載されています。
見本紙の右肩に商品名と色名、その下には、9桁の弊社の商品識別コードと、寸法、目なり、連量などが記載されています。
9桁の商品識別コードは、この9桁で商品の管理を行っていますので、このコードだけで商品の詳細を辿ることができます。
そして寸法、目なり、連量などは、その見本紙の、必要不可欠な情報です。

その下にはその紙が持つ環境対応情報がマークで示されています。

その紙が環境に配慮した紙なのかどうなのかを、マークを見るだけで判別できます。

見本紙の下方には、3枚の切り取り用チップがあり、必要に応じて使用する紙の指示をするために、切り取ってカンプに貼ったりするために使用します。

左端には見本紙の紙の流れ目方向が記載されています。
この流れ目の方向を矢印で表示することで、柄と紙の流れ目の関係を知ることができます。

その紙の情報を、極力シンプルにお伝えすることで、見本帳としての役目を果たしています。

紙面 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

見本紙には、様々な情報が記載されています。
これらの情報を理解すると、見本帳の使い勝手が向上します。

現在、このミニサンプル帳は、収録内容を見直したり、使い易い厚みに揃えたり、デザインの統一化をはかったりと、マイナーチェンジを行っています。

例えば、「ディープマット」と言う商品は、発売当初は、比較的厚い連量構成でしたので、“色ボード”というカテゴリーに含まれていました。
昨今では、薄い厚みの連量も規格に加えたことで、薄いものから厚いものまで、幅広く取り揃えることとなり、また、色数も17色にまで増えたこともあり、“色ボード”のカテゴリーから、“色ファンシー”のカテゴリーへと移し替えました。
同時に色の見易さや、選び易さを考え、色の帳合順を変更しています。
大胆にそして繊細に見本帳は進化しているのです。

最近の見本帳(表面) | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

マイナーチェンジを進めている、最近の見本帳です。
左側が従来の見本帳。右側がマイナーチェンジの見本帳です。
全体の雰囲気は継承しながら、文字や表紙周りのレイアウトを、スッキリさせています。

最近の見本帳(裏面) | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

見本帳の裏面もかなりシンプルになりました。
見本帳を使う方に寄り添ったデザイン変更です。

帳合順 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

ディープマットの帳合順も左側が従来の帳合順。
右側がマイナーチェンジした帳合順です。
色の並び方を変更するだけで、紙のイメージは変わります。
見易さと同時に選びやすさも考慮しています。

全ての見本帳が切り替わるのに、あと2年ほど必要ですが、多くの方に使い易く、分かり易い見本帳になうよう、日々考えながら移行を続けて参ります。

是非、もう一度お手元に取って、じっくり見本帳を眺めてみませんか。
ひょっとしたら新たな発見があるかもしれません。

70年代の見本帳 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

70年代の見本帳はかなり大きめ。
上製本仕上げで重厚感があります。
今見てもオシャレな見本帳です。
既にこの時代には、「GLORY」の文字が目立ちます。

80年代の見本帳 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

80年代に入ると、今の見本帳に近づいていますが、それでも全体に大きく、表紙のデザインなど、紙の見本帳とは思えないポップな雰囲気を漂わせています。

紙面 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

見本紙には、様々な情報が記載されています。
これらの情報を理解すると、見本帳の使い勝手が向上します。

最近の見本帳(表面) | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

マイナーチェンジを進めている、最近の見本帳です。
左側が従来の見本帳。右側がマイナーチェンジの見本帳です。
全体の雰囲気は継承しながら、文字や表紙周りのレイアウトを、スッキリさせています。

最近の見本帳(裏面) | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

見本帳の裏面もかなりシンプルになりました。
見本帳を使う方に寄り添ったデザイン変更です。

帳合順 | 進化する見本帳 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

ディープマットの帳合順も左側が従来の帳合順。
右側がマイナーチェンジした帳合順です。
色の並び方を変更するだけで、紙のイメージは変わります。
見易さと同時に選びやすさも考慮しています。