平和紙業株式会社
閑話休題 (良く分からない紙の話)
何だか良く分からない紙の話として、主に紙の寸法について書いてきましたが、紙製品を仕上げる場合、この寸法には大きな意味があることに気づかされました。
ザックリと言えば、A列、B列などの定型冊子や、カタログ、パンフレットのような、所謂グラフィック用途の製品を仕上げるには、四六判(1,091×788㎜)Y目や、菊判(636×939㎜)T・Y目が必要で、パッケージなど、箱や抜き加工を伴う製品を仕上げるには、L判(800×1,100㎜)T目、やK判(650×950㎜)T・Y目が必要だと言うこと。
こうした寸法は、最終的な製品を仕上げる上で、意外と大きな役割を果たしているようです。
昨今、コロナ禍ということもあり、人と人が接する機会が少なくなり、外出もままならず、イベントも軒並み中止となり、その結果、印刷用紙の需要が減少してきています。
その一方、多くの人は、買い物に軸足を移し、その結果、パッケージや包装関係などは、減少幅も小さいのが現状です。
こうした中、パッケージ用途に向けた商品の開発が急務となり、本当に使い勝手のいいパッケージ用紙とは何かを考えてきました。
単に厚い紙と言うだけで、本当にパッケージ用紙として使えるのか?
紙が厚いだけで、本当にいいのか?
一体どんな紙が求められているのかを、パッケージ制作の現場の方々や、紙器包材関係を扱う業者の方々をはじめ、多くの方にお話を伺ってきました。
その結果、パッケージに使うのであれば、紙の表情とか、厚みが必要なのは、当然ながら、加工適性や、印刷の乗り具合なども条件としては必要で、更には、寸法が大事なのだと語ってくれました。
こうした現場の皆様の声を、如何に商品に反映していくかを、少し長い時間をかけ、検討し、試作し、やっと一つの結果にたどり着きました。
穏やかでありながらしっかりした表情を持ち、使い勝手のいい、240g/㎡、288g/㎡の2つの厚みと、パッケージなどの制作に適した寸法、L判(800×1,100㎜)T目、K判(650×950㎜)T・Y目を常備。
紙の抄造時に蛍光染料を使用せず、使用するパルプそのものの白さを活かした色合いと、パッケージにした際、擦れキズの付き難い非塗工の高級パッケージ用紙を開発するに至りました。
商品名は「グラフィーBOX」。
名前にある通り、「BOX」つまりパッケージを作ることに軸足を置き、高板、特板といったパッケージ用紙の中にはない、紙表面に穏やかながらしっかりしたテクスチャーを持たせ、使い勝手のいい、厚みと寸法を持った紙で、環境にも配慮したFSCⓇ森林認証紙です。
印刷に関しては、非塗工の用紙のため、グロス感は出にくい傾向にありますが、印刷自体はしっかりとインキを受け止め、印刷適性には問題はありません。
また、箔押し、空押しなどの加工も、全く心配はいりませんし、スジ押し後の折り加工も十分な強度を持って加工ができます。
なにより、紙の表面、裏面の表情の差がほとんど無いため、表裏どちらも同じように使うことができるので、タグや、商品の下げ札、カード、紙製品の表紙など、違和感なく使うことができます。
そして、当然の事ながら、気品のある白さを活かして、あらゆるシーンでのパッケージにご利用いただけます。
パッケージのために考えた紙「グラフィーBOX」。
発売日は2022年2月17日(木)です。
是非一度、お手に取ってご確認ください。
「グラフィーBOX」商品詳細はこちら
https://www.heiwapaper.co.jp/products/details/070130.html