「2023年度活版印刷カレンダー」が発売されました
2022年の暮れに、「2023年度活版印刷カレンダー」が発売されました。このカレンダーの魅力は、株式会社竹尾のファインペーパー「マーメイド」の12色の用紙に活版印刷された風合いと、毎月異なる欧文書体でデザインされた落ち着いた紙面を楽しむことができることです。
カレンダーは組み立て式、机の上の小さなスペースでも使えるスリムなカレンダーです。スタンドの厚紙は、合紙加工、Vカットによる切り込み加工が施され、簡単に組み立てることができます(写真1)。
カレンダーの用紙の「マーメイド」は12色が選ばれました(写真2)。
マーメイドは、デザイナー 原弘氏(1903-1986)の監修のもと1956年に誕生した、国産の機械抄きフェルトマークのファインペーパー。 ※製紙工程で織り模様のついた特殊なフェルト(毛布)を用いることで紙の表面に転写される風合いを、フェルトマークと呼びます。
カレンダーに使われた12色は、光、植物、水をテーマに、黄と緑と青のグラデーションで構成されています。やさしい手触りで静かに波打つ紙の模様のテクスチャに活版印刷の印圧が加わり、いつまでも見ていられる飽きの来ないカレンダーに仕上がっています(写真3)。
文字は、活版印刷で印圧が加わり、凹凸が感じられます。しっかりと圧の入った文字が確認できます(写真4)。
12ヶ月のカレンダーの文字や数字は、欧文書体の著名なタイプフェイスデザイナーの代表的書体を厳選し、文字組みに使用しています。12書体の構成は、7種のセリフ体と5種のサンセリフ体。各月の書体は以下の通り。
Jan. Baskerville
Feb. Caslon
Mar. Didot
Apr. Futura
May Garamond
Jun. Gill Sans
Jul. Helvetica
Aug. Jenson
Sep. Optima
Oct. Rotis Semi Serif
Nov. Times New Roman
Dec. Univers
各月の印刷仕様と使用した書体名やタイプフェイスデザイナーの名前はカレンダーの上部に記載されています。1月を例に取ると、印刷仕様は、「Paper Mermaid Kiiro 178gsm、Printing Pressure Cappan Printing With Hravy Impression(「用紙はマーメイド 178gsm、ヘビープレスの印圧で活版印刷」の意味)」、使用した書体名がタイトルとして大きく配置され、「Baskerville、Originated by John Baskerville」の文字を見ることができます。書体の印刷見本、さらに活版印刷の印圧、用紙の見本としても活用いただけます(写真5)。
カレンダーの購入は以下のサイトを参照ください(写真6)。
「2023年度活版印刷カレンダー」