あみりょうこ
こんなに簡単に?!シルクスクリーンワークショップ、の巻き。
Agosto(8月)
こんにちは。あみりょうこです。めちゃくちゃお久しぶりの寄稿となります。季節はめぐり、再び夏!あれ、去年はこんなに暑かったっけ?!と8月になってからふらふらになっていたら、盆前から一転。ずっと雨模様です。ずっと暑いのもつらかったですが、雨が続きすぎるのも大丈夫かな、と心配になります。なんでも「ちょうどええ具合」がありがたいと感じます。
さて、日々向き合っているシルクスクリーンなのですが、「太陽で露光」のワークショップに憧れがありつつも、なかなか天気が読めないので開催できずにいますが、先日小学生を対象にシルクスクリーンのワークショップを開催させていただきました。
「自分の描いた絵を何回も印刷できる」
という印刷の最も面白いところを失敗なく体験する、を可能にしてくれる素晴らしい画材が日本にはあったのです!
「新日本造形」さんが出している「サン描画スクリーン」のシリーズです。
専用のスクリーンマーカーを使ってスクリーンに直接絵を描きます。それから、専用の乳剤をスクリーン全体に塗布し、乾かします。スクリーンが乾いたら、「洗い油」という液体を使ってスクリーンマーカーで描いた部分を溶かします。
乳剤を塗った部分はスクリーンがブロックされて、インクが通りません。洗い油で溶けた部分はスクリーンがブロックされていない状態なので、インクが通る、というわけです。
マーカーで絵を描く感覚で、シルクスクリーンの版が作れるという優れものです。
このワークショップは、オアハカ時代に知り合ったりりからさんが主催する「こども夢探しチャレンジ」というプロジェクトの一環で企画されたものだったので、こどもたちにもただ単に好きな絵を描いてもらうのではなくて、少し創造力を使って描いてもらう内容にしました。
黒い卵を見せて、「その謎の卵からはどんな動物が生まれてくるかな?!」という一言からワークショップは始まりました。
「謎の卵ーーーー?!」
最初はみんな恥ずかしそうにしていたのですが、まだ見ぬ謎の生物は一体どんなものなのかとおしゃべりしているうちに緊張が解けてきました。作業に没頭し始めると、こちらの予想をいとも簡単に飛び越える奇想天外なおもしろい動物・生物がたくさん生み出されて、見ていてもめちゃくちゃ楽しかったです。
誰も失敗することなく版づくりを刷ることができました。(ほっ!)
「好きな色で好きなところに刷ってよし!」というわけで、こどもたちのこだわりや好みを垣間見ることができました。印刷は一回勝負!と、刷るときはみんな真剣そのものでした。
製作のダイジェストはこちら。(写真2〜7)
シルクスクリーンははじめて、というか、そもそもシルクスクリーンという言葉を聞いたのも初めて、というこどもたちばかりでしたが、大きな失敗もなくみんなそれぞれの作品が完成して本当によかったと思いました。ワークショップが始まるまではどんなものができるかわからなかったけど、想像力を働かせながら、頭の中にイメージを描いて少しずつその完成に近づいて行ったように、大きな夢を育ててほしいなぁ、と思います。
同じ絵でも色を変えたら雰囲気が変わったり、かばんやノートのどこに印刷したらかわいいかな、かっこいいかな、と友だちやお母さんと相談しながら和気あいあいと、でも印刷するときはスキージーをある程度力を込めて一気にひかなければならないのでその時に見せる真剣な顔が印象的でした。
色を変えて印刷するとか、一生懸命自分で考えて描いた絵がくりかえし何回も印刷できるという印刷のおもしろさの醍醐味を楽しんでもらえてよかったです。そう!印刷はおもしろい!!
それでは、また次回お会いしましょう!Hasta luego!