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三星インキ株式会社
印刷方式と印刷物について 第5回

5月から続けてきた『印刷方式と印刷物について』も第5回となる今回で最後となります。

では、最後に孔版(スクリーン)印刷を行った印刷物を拡大して見ます。(写真1)

(写真1) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)

これは黒のボールペンに白で文字が記載されています。
では次です。(写真2)

(写真2) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真2)

これは銀ホイル上に藍のドット柄を印刷しています。

この2点の拡大写真を見て孔版印刷の特長がお分かりになられたでしょうか?

孔版印刷は絵柄部に細かな孔(メッシュ)を作り、そのメッシュを通った部分にインキが転写されて絵柄を再現するという印刷方式であり、インキがメッシュを通り抜ける際にメッシュの目が目立ち、インキの輪郭はシャープさに欠けやすいという事が言えます。特に最初の印刷物はインキのレベリング性が劣り、画像の再現性は劣る事が分かります。

しかし、スクリーン印刷は印刷できる原反が幅広く(曲面・壊れやすいもの等)、版材も安価である事から、身の回りに存在する立体物への印刷には多く使用されています。

では、次は同じメーカーのボールペンについて比較してみました。(写真3)

(写真3) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真3)

ボールペンの芯の太さと色が異なりますがデザイン的には同じです。この2つを拡大しました。(写真4)

(写真4) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真4)

どうです。全く違いますね。
上の白文字は文字の再現性がやや劣りますが、インキの厚みを感じます。それに対して下の黄文字は文字がきれいに再現されていますが、やや厚みに欠け、ところどころインキが着いていない部分が見られます。これは印刷方式の違いであり、上はスクリーン印刷、下はパッド印刷と思われます。パッド印刷は一種のオフセット凹版印刷方式であり、凹版印刷の再現性の良好さを曲面へ展開できる印刷方式です。上記2本のボールペンがあっても、まじまじと見ないと全く分からないでしょうが、よくよく見ると、このような違いがあるのです。この印刷方式の違いは、おそらく生産場所や単価などが違う為なのでしょう。

パッド印刷はこの他にも次のような印刷物があります。(写真5)

(写真5) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真5)

これは青色に着色されたプラスチック製品の上に、白文字で製品名を記載している文具を拡大しました。この印刷物を見ますと、文字の端にヒゲが出ているのが分かります。これはパッド印刷の特長であり、弾力のあるシリコンパッドに転写されたインキが原反に押し付けられますが、離れる際にインキが糸を曳き、それがヒゲのようになって付着します。但し、このヒゲは非常に細かく、肉眼で確認するのはほとんど不可能であります。

最後は私たちが日常でも使うインクジェット(無版印刷)です。(写真6)

(写真6) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真6)

文字の部分に黄・赤・青のインキがうっすら付いているのが分かります。インクジェットでの印刷はインキをノズルから原反に飛ばして画像を再現するのですが、非常に細かいインキがランダムに非画線部に飛んでしまいますが、これも肉眼では見る事ができません。

以上のように印刷方式によって特長ある再現性がありますので、色々なものを拡大して見ても楽しいかもしれません。

(写真1) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)

(写真2) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真4)

(写真5) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真5)

(写真6) 印刷方式と印刷物について 第5回 - 三星インキ株式会社 | 活版印刷研究所

(写真6)