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生田信一(ファーインク)
錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)by Mozuが発売

錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

とても不思議なアートブック、錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売されました。本の体裁は一見普通の大学ノートのように見えます。ノートの中身は、授業中に誰もが経験したことがあるいたずら書きがいっぱい。でもよく見ると、絵が飛び出していたり、凹んでいたりと、不思議なトリックが…。

今回のコラムは、このユニークなアートブック「NOUTO」を紹介します。じっくりお楽しみください。

錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

ノートのいたずら書きが飛び出して見える

今回ご紹介する錯視トリックノート「NOUTO」を企画・発売したのは、株式会社ノウトさん。東京 府中市の仕事場(作業場=通称:府中ベース)を訪ね、代表の高木芳紀さんにお話しを伺いました。

「NOUTO」の外観は、一見すると普通の大学ノートのようです。でもよく見ると、表紙の印刷の一部が消しゴムで消えています(写真1)。

「NOUTO」はノートに書いたいたずら書きを忠実に印刷再現したアートブックなのです。中を見ると、高校の授業で習ったような内容のノートなのですが、あちこちに「しかけ」が潜んでいます。立体的に見えたり、凹んでいたりと…。「何これ!」と叫んでしまう驚きのページの連続です(写真2〜4)。

(写真1) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真1)錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)。詳しくは以下のサイト、「錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)by Mozu」を参照ください。
・メーカー品番:NMMN-07
・JANコード:4589874350368
・製本方法:中ミシン綴じ製本ノート(64ページ)
・本体サイズ:179mm×252mm、厚さ約4mm、約130g(日本製)
・定価:1,200円(本体)

(写真2) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真4)
(写真2〜4)ページのいたずら書きが立体的に浮かび上がります。さまざまな錯視のトリックが満載のノート。※写真3、4は初版時に掲載された作品です。

(写真1)錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)。詳しくは以下のサイト、「錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)by Mozu」を参照ください。
・メーカー品番:NMMN-07
・JANコード:4589874350368
・製本方法:中ミシン綴じ製本ノート(64ページ)
・本体サイズ:179mm×252mm、厚さ約4mm、約130g(日本製)
・定価:1,200円(本体)

(写真1) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真2) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真2〜4)ページのいたずら書きが立体的に浮かび上がります。さまざまな錯視のトリックが満載のノート。※写真3、4は初版時に掲載された作品です。

(写真4) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真4)

立体的に見える錯視のトリック

絵における立体表現にはいくつかの方法があります。例えば、単純な四角形を歪ませるだけで立体物に見えます(写真5、6)。この原理がパース画の基本です。

(写真5) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真5)

(写真6) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真6)
(写真5、6)単純な四角形を歪ませると、立体感が現れます。

絵画には「透視法」と呼ばれる技法があります。透視法は消失点を設け、消失点の数により、1点透視、2点透視、3点透視の種類があり、よりリアルな立体表現が可能になります(写真7)。

(写真7) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真7)1点透視、2点透視、3点透視の原理。それぞれに消失点が設定されています。

こうして描かれた透視図は、色の濃淡や影を描き加えることで、光が射す方向を意識させることができます。浮遊物であれば、落ちた影を書き加えることで、浮いてるように見えます。錯視トリックノート「NOUTO」は、さまざまな立体の表現技法が使われています。「なぜ立体的に見えるのか?」ということを考えてみるのも楽しいですし、優れた絵画教材として眺めることもできます。

じつは、人間の目は、左右の目で得た視覚情報を脳内で合成して、立体感や奥行きを判断していることがわかっています。試しに片目をつむると、立体感のイメージがつかみにくくなります。錯視トリックノート「NOUTO」では、これを逆手に取ったおもしろい鑑賞法を推奨しています。

髙木さんが、スマホを使った「NOUTO」の楽しみ方を教えてくれました、「NOUTO」のページをスマホで撮影すると、カメラで見たイメージが得られます。スマホのカメラで撮影した写真は、人が片目をつむった状態で見るイメージに近いのです。「カメラの位置や角度を変えることで、それぞれの作品を見るときのベストなアングルがある」ことを教えてくれました(写真8、9)。

(写真8) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真8)

(写真9) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真9)
(写真8)はページを真上から撮影、(写真9)はベストなアングルを探して撮影したものです。

(写真10〜15)は、髙木さんが撮影されたベストなアングルで撮影した写真です。正しい見方(アングル)で撮影された写真は、見開きページの左下に掲載され、撮影方法が解説されています。ご自身で撮った写真と見比べてみるとおもしろいでしょう。

(写真10) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真10)

(写真11) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真11)

(写真12) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真12)

(写真13) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真13)

(写真14) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真14)

(写真15) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真15)
(写真10〜15)立体感が自然に見えるベストなアングルで撮影された写真。

さらに、撮影するときに小さな小物を添えると、楽しさが広がります。例えば、(写真16)のように、虹の下をくぐるネジなど、ご自身で工夫を加えるとユニークな作品が出来上がります。撮影した写真はSNSで投稿することもできます(SNSに投稿の際は「#mozu_nouto」のハッシュタグを付けてください)。

(写真16) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真16)ネジを配置して撮影。ネジが虹の下にあるような錯覚を覚えます。

(写真5) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真5)
(写真5、6)単純な四角形を歪ませると、立体感が現れます。

(写真6) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真6)

(写真7) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真7)1点透視、2点透視、3点透視の原理。それぞれに消失点が設定されています。

(写真8) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真8)
(写真8)はページを真上から撮影、(写真9)はベストなアングルを探して撮影したものです。

(写真9) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真9)

(写真10) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真10)

(写真11) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真11)

(写真12) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真12)

(写真13) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真13)

(写真14) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真14)
(写真10〜15)立体感が自然に見えるベストなアングルで撮影された写真。

(写真15) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真15)

(写真16) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真16)ネジを配置して撮影。ネジが虹の下にあるような錯覚を覚えます。

原画は4色で、ノートの罫線はグレーの特色で印刷再現

錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)の印刷工程について高木さんからお話しを伺いました。

学校で使用する大学ノートにいたずら書きしたフルカラーのイラストを印刷で忠実に再現するために、印刷会社と綿密な打ち合わせを行ったとのことです。印刷・製本を請け負ったのは、東京 新宿区の誠晃印刷さん。同社の実績を拝見すると、展覧会の図録、アートブック、作品集などを数多く手がけられています。この案件にぴったりの頼もしいパートナーです。

大学ノートのいたずら書きをリアルに印刷再現するには、原画のフルカラーのイメージはCMYK4色印刷で、ノートの罫線はグレーの特色で再現する必要があるとのアドバイスをいただいたそうです。印刷手法は高度で、費用も高くなります。さらにこの方法で印刷するには、4色のフルカラー部分と、罫線のグレー部分の印刷版を分ける必要があります。

この方法を実現するために用いたワークフローを紹介しましょう。まず、原画をご覧ください(写真17、18)。ケント紙に鉛筆や色鉛筆でノートに書いた文字とイラストが描かれています。これを印刷用に高解像度でスキャンし、CMYK版のイメージを作成します。罫線のグレー部分は特色で刷るため、別に特色版のイメージを用意します。これらの画像を単純に合成するのではなく、フルカラーのイラスト部分とグレーの罫線部分を丁寧に塗り分けるレタッチ作業を行っています。

(写真17) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真17)

(写真18) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真18)
(写真17、18)著者のMozuさんが作成した原画。

3Dのイメージが自然に浮き上がって見えるようにするには、フルカラーのイメージ部分は背景の罫線が表れないようにします。印刷用語でいう「ヌキ」(「毛抜き合わせ」の意味)の処理をします。背景の罫線を生かしたい部分は、下のグレーと4色のイラストの両方が印刷される「ノセ」の処理にします。Mozuさんは、印刷会社からスキャンされた画像データを受け取り、「ヌキ」と「ノセ」を塗り分ける地道なレタッチ作業を根気よく行ったそうです。

刷りの順番は、K → C → M → Y→ 特色グレーになります。紙面をよく観察すると、塗り分けられた様子が確認できます(写真19、20)。

(写真19) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真19)

(写真20) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真20)
(写真19、20)3Dのイメージが紙面から自然に浮き上がって見えるように、4色の絵柄部分は下地の罫線が表れないようにしていることがわかります。

また、印刷の階調表現に用いる網点は、一般的な「AMスクリーン」ではなく、「FMスクリーン」を用いています。FMスクリーンは、微小な同じ大きさの点を濃度に応じてランダムに配置し、その密度で濃淡を表現する方法です。ドットの配置は均等に並ばないため、スクリーン角度は存在しません。そのため多色印刷をしてもモアレやロゼットパターンが発生しにくい特徴があります。この技法は、カレンダーやポスター、美術書の印刷などに使われています。

印刷された『錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)』の紙面の一部をルーペで拡大してみると、FMスクリーンの微細なドットの様子が確認できます(写真21、22)。

(写真21) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真21)

(写真22) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真22)
(写真21、22)定規の精細なイラストの目盛部分をルーペーで拡大しました。FMスクリーンの階調表現の様子が確認できます。

印刷を手がけられた誠晃印刷の島田さんは、次のように語ります。

「今回のように「特色+FMスクリーン」を使用すれば、すべてが再現性の高い印刷物になるわけではありません。内容に応じた最適な印刷手法を選択し、それに見合ったデータを作成していただくことによって、作品の再現性を格段に高めることができました。今回の製品は弊社で原画をスキャンしたのちにMozuさんの方で適したレタッチをしていただいたおかげで可能となったのです。この製品に関わった方たちの知恵とこだわりと惜しみない手間が形となり、印刷所冥利に尽きる製品です」

(写真17) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真17)
(写真17、18)著者のMozuさんが作成した原画。

(写真18) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真18)

(写真19) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真19)
(写真19、20)3Dのイメージが紙面から自然に浮き上がって見えるように、4色の絵柄部分は下地の罫線が表れないようにしていることがわかります。

(写真20) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真20)

(写真21) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真21)
(写真21、22)定規の精細なイラストの目盛部分をルーペーで拡大しました。FMスクリーンの階調表現の様子が確認できます。

(写真22) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真22)

こんな文具がほしかった! 素敵な文具を次々に開発

髙木さんに、そのほかいくつかの商品を紹介していただきました。どれも素敵です。

新作グッズ「トリック下敷き」

こちらは錯視トリックノート「NOUTO」から生まれた商品です。Makuakeのクラドファンディングで告知・販売されました。透明な下敷きに、超リアルな消しかすが印刷されています。これさえあれば、友達のノートにそっと置くだけで、「誰だ消しかす捨てたの!」というドッキリができます(写真23)。

(写真23) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真23)ドッキリをしかけられる「トリック下敷き」。

錯視トリックふせん「付箋on付箋」

錯視トリックノートのクラウドファンディング実行時に、支援者様へのリターンのひとつとして考案されたものです。もちろんMozuさんの描き下ろしです(写真24〜26)。

(写真24) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真25) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真26) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真24〜26)錯視トリックふせん「付箋on付箋」。詳細情報はコチラを参照ください。

ノンブルノート「N」

筆者が株式会社ノウトを知るきっかけになったのが、この商品です。コデックス装(糸綴じの背中がそのまま見えるように本を仕立てる仮製本様式)のノートで、簡単にバレットジャーナルのような箇条書き系の手帳術がスタートできるノートです。

ノンブルノート「N」には、特筆すべき特徴がいくつかあります。コデックス装により、前表紙と後表紙の用紙の配色が異なること、さらに糸かがりであるためページが180度に開き、書きやすいこと。中の紙面にはノンブル(ページ番号)が付き、ガイドの罫線(破線)が薄く印刷されていること。万年筆などの筆記特性の良い用紙が使われていること、などが挙げられます(写真27〜32)。

印刷・製本を手がけられたのは、東京 台東区の菁文堂株式会社さんです。本文ページの用紙は「菁文堂手帳用紙」。この用紙、触り心地がよくて、私はすっかり気に入ってしまいました。

(写真27) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真28) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真29) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真30) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真31) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真31)

(写真32) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真32)
(写真27〜32)「ノンブルノート「N」」。表紙のカラーの組み合わせには、さまざまな種類があります。詳細はコチラを参照。

前表紙と後表紙の配色のバリエーションが豊富で、選ぶときに迷ってしまうのですが、それも楽しみの1つになっています。さらに表紙をカスタマイズしたい方に向けて、「ノンブルノート「N」表紙カスタマイズ用:白」も用意されています(写真33、34)。

(写真33) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真33)

(写真34) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真34)
(写真33、34)「ノンブルノート「N」表紙カスタマイズ用:白」。
詳細はコチラを参照。

表紙をカスタマイズした例をいくつか見せていただきました。お気に入りのパン屋さんの包装紙を貼ったり、壁紙用のシートを貼り付けたりとアイデアは無限です(写真35、36)。コラージュも楽しそうですし、もちろん絵の得意な方はイラストを描いても「世界でひとつ」のオリジナルノートが出来上がります。

(写真35) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真35)

(写真36) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真36)
(写真35、36)カスタマイズした例。お気に入りのパン屋さんの包装紙を貼ったり(写真35)、壁紙用のシートを貼り付たもの(写真36)。

こうした楽しい文具やグッズは、プレゼントやノベルティにも最適です。株式会社ノウトでは、ノベルティ用途の名入れにも対応してくれるそうですので、興味のある方は問い合わせてみてください。

 

とても楽しい取材でした。錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)の作者のMozuさんは、トリックアートの作品を高校生の頃から始めたそうです。現在は自分のスタジオとして、2019年、株式会社MOZU STUDIOSを設立し、コマ撮りアニメーション、ジオラマ、ミニチュア、トリックアートの他にも、イラストやデザインなどジャンルを超えた製作をしています。これからも目が離せないクリエイターさんのお一人です。

では、次回をお楽しみに!

(写真23) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真23)ドッキリをしかけられる「トリック下敷き」。

(写真24) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真24)

(写真25) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真25)

(写真24〜26)錯視トリックふせん「付箋on付箋」。詳細情報はコチラを参照ください。

(写真26) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真27) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

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(写真28) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真28)

(写真29) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真29)

(写真30) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真30)

(写真31) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真31)
(写真27〜32)「ノンブルノート「N」」。表紙のカラーの組み合わせには、さまざまな種類があります。詳細はコチラを参照。

(写真32) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真32)

(写真33) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真33)
(写真33、34)「ノンブルノート「N」表紙カスタマイズ用:白」。詳細はコチラを参照。

(写真34) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真34)

(写真35) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真35)
(写真35、36)カスタマイズした例。お気に入りのパン屋さんの包装紙を貼ったり(写真35)、壁紙用のシートを貼り付たもの(写真36)。

(写真36) | 錯視トリックノート「NOUTO」(改訂ベスト版)が発売 - 生田信一(ファーインク) | 活版印刷研究所

(写真36)

株式会社ノウト

株式会社ノウト

代表者:代表取締役所長 高木芳紀
所在地:〒183-0011東京都府中市白糸台一丁目68番2号 小杉マンションA-106
Tel:050-3558-2017
Fax:050-3852-1652
URL:https://nouto.co/

主な事業内容:
【文具ノベルティグッズの企画・販売】
ノベルティ研究所を運営し、国内文具メーカー品への名入れを中心にオリジナルグッズまで手掛ける
【オリジナル文具の開発・販売】
トリックノートシリーズ、ノンブルノートシリーズを軸に、文具マニアの視点からニッチな商品を販売中
【文具の企画・プロデュース業務】
異業種からの文具業界進出に関してのプロデュース、他社の企画・開発会議への参加など
【文具関連イベントの開催】
文具祭りのように文具ファンとメーカーが交流できる場の提供、文具コンなど文具ファンどうしの婚活イベントの企画も
【デザイン業務】
アートディレクターおおきひろみによるイラスト、グラフィックデザイン提供

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