(株)和光
エンボス・デボスの関係5
前回エンボスの修正データを作成しました。そのデータから、真鍮版、樹脂版を製版しましたので、ご覧ください。
この青い印刷物は、実際に版にインキをのせて、紙に転写したものです(写真1)。弊社では、清刷りといって、製版工程の最後の目視検版用に作成しているものです。
右が前回分で、左が今作修正したものです。一見で違いが見て取れます。かなり良い感じに出来上がっています。これでデボスの仕上がりのイメージに近づいたエンボス加工ができることでしょう。早速、加工にとりかかります。前回のエンボスの版と今回の修正版を入れ替えます。
紙を挟んでレタープレスコンボキットでくるくる加工します。(写真2、3)
さて、調整した成果は出るでしょうか?仕上がりをみてみましょう。
デボスと比べてもあまり遜色ないデザインの仕上がりになりました(写真4)。前回、差異が出ていた部分を拡大して見比べてみましょう。(写真5、6)
ピッタリとはいきませんが、前回のエンボスより、デボス加工に近づきました。細かいデザインのエンボス、デボス加工は、版の製版も難しくなりますし、再現性も変わってきますので、細かいデザインをエンボスやデボス加工にしたいというお気持ちはわかりますが、エンボス、デボス加工用のデザインをするときには、注意が必要です。試作等の工程を加えて、ユーザーの校了を得てからの作成が望ましいです。
今回の事案は、何とか校了を得ることができましたが、デザインによっては、調整が無理な事も有り得ます。心に留めていただければ、幸いです。