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平和紙業株式会社
閑話休題

2022年9月に、「キュリアス(CURIOUS)」「コンケラー(CONQUEROR)」という紙のブランドを生産していた製紙メーカー、アルジョ・ウィギンス社が、イギリスの主要国内工場(ストニーウッド工場、チャータム工場)が管財人の管理下となった旨の発表を行いました。

その為、弊社取り扱いのアルジョ・ウィギンス社の製品は、工場における生産及び出荷が停止され、弊社からの販売は手元にある在庫からのみという状況となってしまいました。

アルジョ・ウィギンス社は、再建を試みたものの、思うようにはいかず、製品の生産・出荷が出来なくなり、これまで多くの方にご愛用いただいてきたにも関わらず、商品を供給する手段が失われてしまうこととなりました。

その後、代表的な「キュリアス」と「コンケラー」の主要ブランドを、欧州のアンタリス社(ANTALIS)が取得し、同時に製品の製造委託販売を検討している旨、案内がありました。
そして、海外の主要メーカーにおいて、この2つのブランドを継承し、これまでの商品と同等の商品の生産の目途が立ちました。

生産停止から1年以上が経ちましたが、今尚、再版を望む声は大きく、弊社の在庫も底を尽きつつある中、やっと念願の代替品の生産に目途が立ち、2023年10月に弊社より、代替商品の目途が立ったことと、継続商品のラインナップを公表させていただきました。

但し、御多分に漏れず、寸法、連量、色数など、若干の変更点はありますが、今後はこのスペックが、スタンダードになっていきますので、どうか寛容な気持ちで迎え入れていただきたいと思っています。

新しい規格の商品は、昨年内に生産もほぼ終了し、いよいよ日本に向けて出荷する段階となっています。

しかし、ご存知の通り、現在、イスラエルとパレスチナの紛争が続き、パレスチナを支援するイエメンが、紅海を航行する船舶に対し、砲撃や拿捕をくり返している状況です。
この結果、紅海を航行することに危険を感じる船舶が、紅海の航行を停止したり、航路を変更する動きを見せています。

この「コンケラー」「キュリアス」の各シリーズは、ヨーロッパで生産し、日本へ航路で運ばれることとなっており、航路の変更を余儀なくされています。

ヨーロッパから船舶で日本へ向かう場合、スエズ運河を通過し、紅海を経由して、アラビア海から、スリランカ沖を経由し、マラッカ海峡を通過して、日本に向かうルートが、最短のルートとなり、約3~4週間ほどで日本まで届くことになります。

今回の状況を受けて、紅海の航行から航路を変更すると、スエズ運河を使わず、アフリカ大陸の西、北大西洋を南下し、最南端の喜望峰を回り、マラッカ海峡を通過して、日本に向かうことになり、スエズ運河を経由するより、約3週間ほど余計に時間がかかることになります。

極力早く、皆様のお手元に商品を届けたいと思っていますが、何しろ国際情勢には逆らえません。本来日本に到着する予定よりも、現状を考えると、航路を変更した分、日本への到着は、遅れるものと思われます。

心待ちにされている方も、きっと沢山いらっしゃることでしょうが、今しばらくお待ちいただくことになりそうで、心苦しく思っています。

日本から見れば遠い中東で起きている紛争が、私たちの生活や経済に大きく影響しているということを、あらためて知る機会となりました。
現在の経済が、如何にグローバルに展開しているのか、日常の生活では分からないことが、目の前に突き付けられた感じです。

とはいえ、いずれ間違いなく日本に届けられる商品を、一刻も早く、皆様にご紹介できる日を心待ちにしております。
どうか皆様も、もう少しだけご辛抱いただきますよう、お願い申し上げる次第です。

昨年10月の弊社からのコメントです。
https://www.heiwapaper.co.jp/news/2023/10/202310-20234-1120242-1-irn2-pdf.html

写真1 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)コンケラー:伝統的な書簡用紙として、長年愛され続けてきました。
今回、新たな抄造メーカーで、新しく生まれ変わります。
再びこうした見本帳でお目にかかればと思います。

写真2 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真2)コンケラー2:上品な肌と、ペン先になじむ凹凸感が、コンケラーの特徴でした。
新しく生まれ変わるコンケラーは、どのような印象を与えてくれるか、今から楽しみです。

写真3 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真3)キュリアスメタル:輝きをまとった優美な表情は、キュリアスメタル独特のものでした。
新しく生まれ変わるキュリアスメタルが、どのような輝きを持っているのか、今から楽しみです。

写真4 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真4)キュリアススキン:しっとりした肌が特徴の、高級感漂うこの紙も、規格は減らしますが、再び登場予定です。
果たしてどんな肌合いになるのか、こうご期待。

写真5 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真5)キュリアスマター:こちらの規格は減らしますが、独特の手触り感が、どこまで再現できているのか、心待ちにしています。

写真1 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)コンケラー:伝統的な書簡用紙として、長年愛され続けてきました。
今回、新たな抄造メーカーで、新しく生まれ変わります。
再びこうした見本帳でお目にかかればと思います。

写真2 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真2)コンケラー2:上品な肌と、ペン先になじむ凹凸感が、コンケラーの特徴でした。
新しく生まれ変わるコンケラーは、どのような印象を与えてくれるか、今から楽しみです。

写真3 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真3)キュリアスメタル:輝きをまとった優美な表情は、キュリアスメタル独特のものでした。
新しく生まれ変わるキュリアスメタルが、どのような輝きを持っているのか、今から楽しみです。

写真4 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真4)キュリアススキン:しっとりした肌が特徴の、高級感漂うこの紙も、規格は減らしますが、再び登場予定です。
果たしてどんな肌合いになるのか、こうご期待。

写真5 | 閑話休題 - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真5)キュリアスマター:こちらの規格は減らしますが、独特の手触り感が、どこまで再現できているのか、心待ちにしています。