三星インキ株式会社
色がもたらす影響や意味合い「オレンジ と ピンク」
今回も明るい色について
最初は橙(オレンジ)から
橙(オレンジ)も黄色と同じく暖色で進出色であり、膨張色・興奮色という効果があります。黄色と赤色の中間的な位置づけされた色であり、喜びや元気、明るさと言ったポジティブなイメージを持つ色と言え、暖色は人によって好き嫌いがありますが、暖色の中では嫌う人が少なく、1,2を争う人気ある色であります。また橙は飲食をイメージさせる色であり、食品パッケージなどに使われたりしていますが、これは黄色が持つ楽しい気分になるイメージと赤色の持つ食欲を増す効果の両方を併せ持つ為で、橙色をメインとした飲食店(牛丼屋など)も多く存在しています(オレンジではないですが、超有名なハンバーガー屋さんの看板も黄色と赤色の組合せですね)。
また、オレンジが好きな国としてオランダが挙げられます。
これはオランダが昔、世界最初の3色旗(トリコロール)としてオレンジを使用(オレンジ・白・青の3色)していた名残だそうで、その当時はこの3色旗を『プリンスの旗』と呼んでいたそうです。(写真1)
このオレンジ・白・青の3色は、昔オランダがスペインからの独立戦争を行った際、先頭に立って戦った建国の父であるオレニエ公ウィレムⅠ世の紋章の色から来ており、このオレニエ(Oranje)公からオレンジ(Orange)になったと言われています。
ただ昔は旗などの布をオレンジ色に染めるのが難しく、また海では見えにくい、褪色しやすいとの事からオレンジに類似した赤に変わり、現在の赤・白・青の3色旗になったそうです。
この事からオランダでは建国に関する式典にはオレンジ色を使う事が多く、毎年4月30日は女王の誕生日を祝う祝日として100万人以上の人々がオレンジ色の服を着て1日中盛り上がり、別名『オレンジの日』と呼ばれています。(写真2)
次はピンク(桃色)
ピンク(桃色)も黄色と同じく暖色で進出色であり、柔軟色(なんとなく柔らかで優しい印象)・軽量色(重さを感じにくい)である事から女性的なイメージを持つ色であります。また心理学的に相手を安心させる効果があり、商談などに適した色であると言われています。男性は最初どうしても身に着けるのに結構勇気がいるかもしれませんが、大事な話などがある時にはピンク色のシャツやネクタイを身に着けてみてはどうでしょうか?
また贈り物の包装紙やリボン(写真3)などに使われる事が多いですが、これはピンクが感謝や愛を伝える意味を持っているためであります。その他にもピンクには若返り効果があると言われており、身に着けるだけでアンチエイジングに繋がるとも言われています。
ただ、暖色の中では好き嫌いが最も激しい色であり、過度に存在すると不快感を与えてしまう事もあり、使いこなすのが難しい色であります。