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(株)和光
印刷用凸版の現状

印刷用凸版の現状 - (株)和光 | 活版印刷研究所

前回で、プラットフォーム製作も一段落がつき、今回は、印刷用の凸版の製版をとりまく環境について書きたいと思います。

2019年の12月から始まった新型コロナ感染症、現在も収束はしていません。感染拡大は第7波まで発生し、収束していくのではと思われていますが、何の根拠も見出せていません。薬品関係の開発や政治的、社会的思惑も混ざり、ウィズコロナという言葉とともに、これから常につきまとう感染症として残り続けることとなるでしょう。また、ロシアによるウクライナ侵攻。中国も某国に対して何かをしようとも囁かれている状態です。この色々な社会情勢の中、輸入に頼っている日本は、物を作るための材料を海外に依存しているのは、皆様ご承知のことと思います。印刷用の樹脂凸版や金属版を作る材料も同じで、情勢に左右される状態です。

樹脂凸版を製版する版材は、石油等に依存していますし、亜鉛、銅、マグネシウム、真鍮等の金属版は、版材自体を海外に依存しているものもありますし、これらの金属は、社会情勢にとても左右されやすいものです。コロナ、戦争だけでなく、地球温暖化によって近年多発している水害や、地震等で大規模な都市の壊滅が発生すれば、次に行われるのは、復興です。この作業には、亜鉛や銅が大量に必要になります。そうすれば、需要と供給の関係から、原材料価格は跳ね上がります。真鍮も銅と亜鉛の合金ですので、影響を受けます。

現在、社内のコスト削減等で吸収できているものは、なんとかしのいでいる状況ですが、実際、樹脂版に関しては、価格改定をさせていただきました。今後も、不透明要素が多く、価格を維持できるか不安なのが正直な気持ちです。

このような文章を読まれると、ネガティブな展開を予想される方も多いと思いますが、樹脂版、金属版の製版をやめるわけではありませんし、今度もより良い製版に向けた努力も続ける所存でございますので、引き続き株式会社和光=印刷用凸版でよろしくお願いいいたします。

弊社だけではなく、皆様も日々の生活で実感されている問題なので、皆様、上を向いて行きましょう。

暗い話はこれ位にして、今後もこのWEB MAGAZINEを通して、皆様の活版印刷で起きた問題、トラブル等に検証、解決をしていきたいと思っておりますし、面白い製作案件があれば、不肖私が挑戦していきたいと思っております。皆様からのお困り事の案件等ありましたら、ご連絡をお願い致します。Let’s Print with KAPPAN!

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