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(株)和光
鬼滅ロゴ箔押し5

前回は、箔押しをして、大失敗に終わりました。凹凸は表現されましたが、くっきり表現出来ず、光の反射でのダブルミーニングの表現が読み取れない結果になりました。振り出しに戻って、データ作りからやり直します。
凹凸が表現されるしくみは、以前「活きた版 箔押しその12」でご説明させていただいておりますので、そのコラムをご参考になさってください。

今回は、その時のテクスチャーを一部使用しました。そちらのテクスチャー部分は、何とか表現できたのですが、もう一方のテクスチャーが残念な結果になりました。今回は、どうせデータを作り変えますので、どちらのテクスチャーも作り直して、もっとはっきり表現できるようにしたいと思います。
問題点としましては、箔押しをしながら押しこむ部分と、箔が残りながら、押し込まれまい部分の間隔が狭く、レタープレスコンボキットでの箔押しに適さなかったのだと思います。よって、箔が残りながら、押し込まれない部分の範囲を広くして、凹凸が出やすいように修正します。かと言って、範囲が広くなりすぎると、箔が残ってくれなくなるので、慎重に設定します。
結構な時間をかけて、頭を回転させて考えました。辿り着いた結論は、間隔を倍にするということでした。早速、データを作り変えてみます。色々なデータに流用できるようにデータを作成しているため、その元からデータを作り変えるので、結構手間取りました。(写真1)

(写真1) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

どのように変わったのか、前回分のデータと今回修正分のデータを比較してみましょう。(写真2)

(写真2) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

見た目にも変化が見られます。あとは、箔押しをした時に、箔が残り、且つ凹凸ができれば、成功です。

それでは真鍮版を製版します。

(写真3) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

できあがりました(写真3)。いつみても、真鍮の色はいい色をしています。私は大好きです。
前回の版と比べてみましょう。

(写真4) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

左が新しく製版した真鍮版で、右が前回製版した真鍮版です(写真4)。前回分はレジストを剥がして、一度箔押しをして熱を加えたので、色が変わって見にくいですが、隙間が格段に広がっています。
拡大して見てみましょう。

(写真5) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)前回製版した真鍮版

(写真6) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)新しく製版した真鍮版

これだけの違いがあります(写真5、6)。版を見ていると、前回でくじかれた私の気持ちが、段々前向きに変わってきました。この気持があるうちに、箔押しをしたいと思います。
次回をお楽しみに!

(写真1) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

(写真2) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

(写真5) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)前回製版した真鍮版

(写真6) | 鬼滅ロゴ箔押し5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)新しく製版した真鍮版