(株)和光
活(い)きた版 「箔押しその4」
前回は、ユニット作製までで終わりました。今回は、ユニットの完成と温度検証。そして箔押しです。
まず、プラットフォームが16mmと厚くなったので、上の板を薄くしなければなりません。木の板だと強度が下がるので、3mmのアクリル板で作製しました。(写真1)
圧調整用のアルミ板を装着しています。
また、基盤部分ですが、丁度いいケースが見当たらず、元のケースに入れてアルミの治具を作製してプラットフォームに装着しました。(写真2)
次に、温度調節の検証ですが、最低温度設定で80℃でした。そして最大温度設定だと、1時間たっても到達せず、安全装置が作動して、スイッチが切れました。中間設定だと120℃になり、一安心しました。アルミプレートが大きすぎたのでしょうか?ヒーターのキャパを超えてしまった模様です。不安材料が出ました。
名刺サイズのセット用治具(写真3)を作製し、
前回使用した箔版をカットして、箔押しに挑戦してみます!
版をヒーターに近い所にセットします。(写真4)
アルミホイルを被せてスイッチON!(写真5)
110℃を超えてくれたので、挑戦です。(加熱時間は約30分でした。)
転写箔を用紙の上にセット(写真6)して、
レタープレスコンボでクルクルです。(写真7)
緊張の瞬間です。転写箔を剥がします。この時が、いつもドキドキします。うまく転写できているでしょうか?
うまく転写されませんでした(写真8)。ショックです。
原因は何でしょうか?考えられる原因を考察してみます。
箔押しの要素は、箔・熱・版・圧力です。箔は問題ありません。版は前回と同じ版なので問題なし、
残るは熱と圧力です。どちらも自作部分なので可能性ありです。
まず、熱を疑ってみます。110℃から120℃に変更します。
転写範囲は広がりましたが、転写されない部分があります(写真9)。転写されていない部分をルーペで見てみると、接着剤の跡がありますが、他の部分を比べて、印圧がかかっていないように見えます。
印圧が均等にかかっていない模様です。
用紙の下部分(上の板部分)で調整してみます。版も名刺サイズで作製して再挑戦してみます(写真10)。
改善はされつつありますが、調整してはココがダメ、また調整と調整スパイラルに入ってしまいました。プラットフォームの見直しと上の板の見直しが必要の様です。
また、下がったテンションの回復も必要です。
次回に持ち越しです。