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(株)和光
活(い)きた版「デボスとエンボス」

今回は、デボスとエンボスの組み合わせでの加工についてです。弊社のお客様の大多数は、シール・ラベルの印刷会社様です。
その会社様の多数が、全日本シール印刷協同組合連合会に加盟されております。この連合会が年に一度年次大会を行っており、その大会で、シール・ラベル印刷技術を争う「シール・ラベルコンテスト」を開催しております。

その中に規定課題部門があります。これは一つの課題データが発表され、その課題を印刷して、色の再現性や見当精度(版ズレ)や印刷の綺麗さ(印刷潰れ)を競う部門です。課題デザインは1つなので、各印刷会社様の腕の見せどころで、毎年多数の参加があり、盛り上がっております。
今回の規定課題は、デボスとエンボスの混合です。

今までデボスやエンボスの単独加工はやったことがありましたが、2つの加工を同時にしたことがなかったので、テストを兼ねて、加工してみたいを思います。
まずは今回の規定課題はどのようなものでしょうか?

(写真1) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

規定課題の内容ですが、金ホイル紙に赤・墨2色印刷をし、その後ベージュに見えているロゴ部分をエンボス(浮き出し)加工。周りのチェック柄部分を15%のアミ点をデボス(凹み)加工というものです。(写真1)
ホイル紙とは、紙に薄いアルミ箔を貼りあわせた紙のことで、金とはアルミ箔の色が金色ということです。
今回は赤と墨の印刷は省略して、エンボスとデボスを加工してみたいと思います。
では早速エンボス下版、上版、デボス版のデータを作成します。(写真2)

(写真2) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

エンボス下版はいつのもように紙が挟まるように控えて作成します。下の小さい文字が無くならないように注意します。
デボスは、今回は15%のアミ点をデボス加工するので、15%の濃度で作成します。
アミ点…通常印刷で色の濃淡はアミ点と言うもので表現をします。これについては今後ご説明する機会を持ちたいを思います。
データが作成できたので、版を作成しました。(写真3)

(写真3) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

デボス版を拡大してみます。(写真4)

(写真4) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

ドットの版ができています。これがアミ点です。今回は目が粗い(85線)のアミ点なので、とても見やすですが、通常印刷のアミ点は目が細かい(175線や200線)ので、ルーペがないと見えにくいです。

それでは加工をしていきます。紙は規定では金ホイル紙でしたが、手元に銀ホイル紙しかなかったので、銀ホイル紙で行います。

まずはエンボスから加工します。レタープレスコンボキットで加工をします。
プラットフォームに下版を固定します。(写真5)

(写真5) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)

次に下版の上にテープを貼った上版を置きます。ここで、上版と下版がずれないように注意してください。今回のポイントはここです。(写真6)

(写真6) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

そのまま、プラットフォームの反対側に上版を固定します。(写真7)

(写真7) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真7)

そして、紙を固定します。(写真8)あとで紙の下の下版を外しますので、紙は片側のみで固定します。(画像上側のみを固定しています。)

(写真8) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真8)

1回めのプレスをかけます。(写真9)

(写真9) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真9)

エンボスがかかりました。上版と下版のズレも確認します。(写真10)

(写真10) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真10)

上版の真鍮版を取り外し。紙をめくり、先程と同じ要領でデボス版を固定します。今回はエンボス部分にデボスがかからないので、版のセットは比較的安易でしたが、デザイン的に版セットがトンボで合わさないといけない場合が多いので、違う方法が必要です。(写真11)

(写真11) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真11)

2回めのプレスです。1回めと違い、下版がないので、圧力調整が必要です。残ったホイル紙を使って圧力を上げています。(写真12)

(写真12) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真12)

何回かやり直しましたが、完成です。(写真13、14)

(写真13) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真13)

(写真14) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真14)

見事、ロゴ部分にエンボス(浮き出し)がかかり、逆にアミ点がデボス(凹み)がかかっています。
経験上の思いついた製版、工程で上手くいってホッとしました。
今回のコラムで、アミ点や線数をいう言葉が出てきたので、今後このコラム上でご説明したいと思います。

(写真1) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

(写真2) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真3) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

(写真5) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)

(写真6) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

(写真7) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真8) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真9) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真10) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真11) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真12) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真12)

(写真13) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真13)

(写真14) | 活(い)きた版 「デボスとエンボス」 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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