(株)和光
活(い)きた版 「箔押しその2」
今回は、前回で予告しておりました通り、レタープレスコンボを使用した箔押しの報告です。
まず、必要な材料を調達します。
前回、箔押に必要な物として、箔・熱・熱を伝導する版・圧力とお伝えしました。
・箔
熱転写箔は、インターネット等で販売されています。私は、仕事柄比較的容易に入手出来ました。
手持ちが赤しかないので、赤で挑戦します。(写真1)
・熱
レタープレスコンボでは、ヒーターがないので、今回はアイロンを使用します。家にあったコンパクトタイプを使用します。(写真2)
・熱を伝導する版
これは弊社で製版しておりますので、1.2mm厚の真鍮版を作成しました。(写真3)
・圧力
レタープレスコンボで加圧します。(写真4)
では、いざ挑戦です。頭ではできているのですが、実際はどうでしょうか?
レタープレスコンボに付属のプラットフォームは樹脂製で、溶けてしまう恐れがあるため、木材で作成しました。(写真5)
まず、お手製の木製プラットフォームに真鍮版を置きます。(今回は、トラブルが発生した時に対処し易いためと、下から押し上げるため、版は固定しません。)(写真6)
次に、熱したアイロンを置いて加熱します。温度設定はMAX。また、加熱効率を上げるため、真鍮版にアルミホイルを被せてあります。(写真7)
加熱時間がわからないので、15分で挑戦してみます。このまま15分放置します。
熱いうちに、箔フィルムをのせます。(写真8)
その上に紙をセットして、
レタープレスコンボでクルクルします。(写真9,10)
箔フィルムを剥がしてみます。ドキドキの瞬間です!
あらら、きれいに箔が転写されませんでした。(写真11)
原因は、どうやら加熱時間の様です。版の温度が足りなかったのでしょう。
次に加熱時間を20分に伸ばしました。どうでしょうか?(写真12、13)
なんとか転写されました。
6ptの文字も読めますが、エッジ部分がスカッと仕上がりませんでした。(写真14)
今回のアイロン方式では、1ショット約20分かかりますし、調整してから次のショットに時間がかかってしまいます。
次回は、他の方法で試したいと思います。