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生田信一(ファー・インク)
精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました - 生田信一(ファー・インク) | 活版印刷研究所

今回のコラムは、東京都青梅市にある精興社本社・青梅工場の見学会に参加した様子をレポートします。この見学会は、日本電子出版協会(JEPA、Japan Electronic Publishing Association)が主催したセミナー「映像で見る精興社の活版印刷(日本語組版の原点)」がきっかけでした。参加者の反響が大きく、後日、印刷工場と活版印刷展示室の見学会が企画されました。

見学会当日は、JR青梅線の東青梅駅から徒歩で同社の本社・青梅工場に着きました(写真1、2)。精興社では1995年に活版印刷を終了していますが、金属活字や鋳造機、印刷機は廃棄せず、青梅工場の敷地内に「活版印刷展示室」を設けてこれらを保存しています。

精興社は、書籍や絵本などの書籍を手がける印刷会社です。特に絵本の印刷に強く、国内で大きなシェアを誇っています。カラーの印刷は朝霞工場、モノクロ印刷は本社・青梅工場で行われていますが、今回の見学会は青梅工場内の制作、校正、製版、印刷の施設を一通り見学することができました。

工場と別棟にある活版印刷展示室(写真3)は、精興社 小野克之取締役、白井肇取締役に案内していただきました。さらに当時の工場の様子をよくご存知の小林敏氏が見学者の質問に答える形で技術的な解説をしていただきました。筆者のスナップ写真と共にご紹介していきます。

(写真1)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真1)

(写真2)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真2)
(写真1、2)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。

(写真3)「活版印刷展示室」は旧工場棟の建物を利用している。昭和10年(1935年)に建築され、当時の典型的な工場建築になっている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真3)「活版印刷展示室」は旧工場棟の建物を利用している。昭和10年(1935年)に建築され、当時の典型的な工場建築になっている。

精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました - 生田信一(ファー・インク) | 活版印刷研究所

(写真1)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真1)
(写真1、2)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。

(写真2)精興社本社・青梅工場。こちらの工場では、モノクロの書籍の印刷物を製作している。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真2)

(写真3)「活版印刷展示室」は旧工場棟の建物を利用している。昭和10年(1935年)に建築され、当時の典型的な工場建築になっている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真3)「活版印刷展示室」は旧工場棟の建物を利用している。昭和10年(1935年)に建築され、当時の典型的な工場建築になっている。

精興社タイプの製作と活字の鋳造

精興社では、自社で金属活字の書体を開発してきた歴史があります。「精興社タイプ(書体)」と呼ばれる、細身の美しい書体で、書籍の本文用に最適の書体です。精興社タイプは後に写植に移植され、今日のDTPで利用できるデジタルフォントにもなっています。精興社タイプは自社内での組版作業で利用されていますが、一般には販売されていません。

展示室では精興社タイプの原図や母型、鋳造された活字を見ることができました(写真4〜6)。母型は活字の元となるもので、ベントン母型彫刻機で作ります。母型は小さいため、大きく清書した原図が必要です。筆者は原図を見るのは初めてなのですが、きれいに仕上げられていることに驚きました。

(写真4)母型の元になる原図。大きめのサイズでデザインされている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真4)母型の元になる原図。大きめのサイズでデザインされている。

(写真5)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真5)

(写真6)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真6)
(写真5、6)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。

活字の母型を元に金属活字が鋳造されます。元になる金属を溶かして、母型に流し込み、金属活字が作られます。当時の地金溶解釜や活字鋳造機が展示されていました(写真7、8)。

(写真7)地金溶解釜。以下、説明プレートの解説。「解版した活字等や、作業中でキズがついた活字などは溶かし、再び新しい活字を作るために地金(インゴット)にし、鋳造部門へ送られた。展示品は、当時使用されていた、釜、柄杓(ひしゃく)、地金の型である。地金の成分は、鉛を主体とした三元合金(鉛、アンチモン、錫)である」

(写真7)地金溶解釜。以下、説明プレートの解説。「解版した活字等や、作業中でキズがついた活字などは溶かし、再び新しい活字を作るために地金(インゴット)にし、鋳造部門へ送られた。展示品は、当時使用されていた、釜、柄杓(ひしゃく)、地金の型である。地金の成分は、鉛を主体とした三元合金(鉛、アンチモン、錫)である」

(写真8)活字鋳造機。溶かした地金が凹型の母型に流し込まれ、凸型の金属活字が作られる。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真8)活字鋳造機。溶かした地金が凹型の母型に流し込まれ、凸型の金属活字が作られる。

(写真4)母型の元になる原図。大きめのサイズでデザインされている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真4)母型の元になる原図。大きめのサイズでデザインされている。

(写真5)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真5)
(写真5、6)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。

(写真6)原図を元に作られた母型は、引き出しの中に整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真6)

(写真7)地金溶解釜。以下、説明プレートの解説。「解版した活字等や、作業中でキズがついた活字などは溶かし、再び新しい活字を作るために地金(インゴット)にし、鋳造部門へ送られた。展示品は、当時使用されていた、釜、柄杓(ひしゃく)、地金の型である。地金の成分は、鉛を主体とした三元合金(鉛、アンチモン、錫)である」 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真7)地金溶解釜。以下、説明プレートの解説。「解版した活字等や、作業中でキズがついた活字などは溶かし、再び新しい活字を作るために地金(インゴット)にし、鋳造部門へ送られた。展示品は、当時使用されていた、釜、柄杓(ひしゃく)、地金の型である。地金の成分は、鉛を主体とした三元合金(鉛、アンチモン、錫)である」

(写真8)活字鋳造機。溶かした地金が凹型の母型に流し込まれ、凸型の金属活字が作られる。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真8)活字鋳造機。溶かした地金が凹型の母型に流し込まれ、凸型の金属活字が作られる。

金属活字と組版

活字が収納されたケースと、これらを収めておく木製の棚(ケース架)が並んだ光景は、間近で見ると迫力があって壮観です(写真9)。

朗文堂 サマラ・プレス倶楽部サイト「活版印刷用語集」によると、ケース架の活字の収納には決まりがあるそうです。使用頻度の高いおよそ 140 字種を 1 枚に収めたものを「大出張(おおしゅっちょう)」、次に使用頻度の高いおよそ 800 字種を収めたケースを「小出張(こしゅっちょう)」と言うそうです。「小出張」に「中出張」や「出張」を付属させたり、「第二」や「どろぼうケース」「無室」などといった、各社独特の呼称と分類法があったそうです。

また、植字台の近くには組版のための道具として、インテルやスペース、クワタなどの込め物がサイズ別に整理されて配置されています(写真10、11)。

(写真9)活字を収納するケース架。文選しやすいように収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真9)活字を収納するケース架。文選しやすいように収納されている。

(写真10)インテルなど、余白をつくるための込め物。サイズごとに整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真10)インテルなど、余白をつくるための込め物。サイズごとに整理して収納されている。

(写真11)「植字台」(植字作業をおこなう際に使用する台)。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真11)「植字台」(植字作業をおこなう際に使用する台)。

金属活字で組まれた「組みゲラ」も数多く展示されていました(写真12)。文字が精緻に組まれていることに驚かされます。組まれた版は、印刷を終えると「紙型」に型取られて保管されます(写真13)。増刷の場合は、紙型に溶けた鉛を流し込んで再度、鉛の版を作成して印刷していました(写真14)。

精興社では、当時の紙型を現在でも保管しているそうです。保管用の倉庫が別にあり、出版社から廃棄の許可を得るまでは保存することになっているとのこと。フィルムはスキャンしてデジタル化して保管することができますし、今日のデジタルのワークフローではPDFデータや組版データの保管が可能です。しかし活版印刷の版は紙型以外に残っていませんから、悩ましい問題です。

(写真12)金属活字で組まれた「組みゲラ」。精緻に組まれていて驚かされる。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真12)金属活字で組まれた「組みゲラ」。精緻に組まれていて驚かされる。

(写真13)印刷を終えた版は「紙型(しけい)」に型取られて保存される。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真13)印刷を終えた版は「紙型(しけい)」に型取られて保存される。

(写真14)紙型に鉛を流し込んでできた版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真14)紙型に鉛を流し込んでできた版。

鉛などの金属でできた画像の版も多数展示されていました(写真15、16)。図版部分の原稿は別に作成され、最後に文字組みの部分と組み合わせて、ページ全体が完成します。

(写真15)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真15)

(写真16)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真16)
(写真15、16)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。

(写真9)活字を収納するケース架。文選しやすいように収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真9)活字を収納するケース架。文選しやすいように収納されている。

(写真10)インテルなど、余白をつくるための込め物。サイズごとに整理して収納されている。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真10)インテルなど、余白をつくるための込め物。サイズごとに整理して収納されている。

(写真11)「植字台」(植字作業をおこなう際に使用する台)。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真11)「植字台」(植字作業をおこなう際に使用する台)。

(写真12)金属活字で組まれた「組みゲラ」。精緻に組まれていて驚かされる。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真12)金属活字で組まれた「組みゲラ」。精緻に組まれていて驚かされる。

(写真13)印刷を終えた版は「紙型(しけい)」に型取られて保存される。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真13)印刷を終えた版は「紙型(しけい)」に型取られて保存される。

(写真14)紙型に鉛を流し込んでできた版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真14)紙型に鉛を流し込んでできた版。

(写真15)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真15)
(写真15、16)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。

(写真16)図版は本文とは別工程で製作される。写真は金属でできた画像版。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真16)

四六判全自動凸版印刷機

精興社「活版印刷展示室」では、四六判全自動凸版印刷機が保存されていいます(写真17〜20)。これだけ大きいサイズの印刷が可能な印刷機を見る機会はこれまでなかったので、今回の見学の楽しみのひとつでした。

組版を終えた各ページの版は、ページ順になるよう面付けして印刷機にセットします。事前に参加したセミナーで講師の小林氏が、「印刷機に版をセットする段階で、はじめて書籍の判型や余白が決まります。現在のデジタル環境の面付け、製版出力の工程と大きく異なる点です」と述べていたのですが、なるほどそういうことかと合点しました。デジタルではドキュメント作成時に判型(サイズ)を設定しますが、活版印刷では印刷機にかける段階でページサイズが決まるのです。

印圧の部分的な調整方法も説明いただきました。試し刷りをしながら、圧が弱い箇所が見つかると、圧胴に紙を貼って印圧を調整するそうです。圧胴には校正紙が巻かれているので、調整したい箇所がすぐにわかるようになっています。

(写真17)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真17)

(写真18)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真18)

(写真19)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真19)

(写真20)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真20)
(写真17〜20)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。

個人的に興味を引かれたのは、印刷機の脇に置かれていた「台割帳」です。これは書籍の前付けが変則で8ページの台になる場合などに使われるそうです。写真では、「前付八の場合」は1折目が1〜8、2折目が9〜24、3折目が25〜40…の通しノンブルになることが一覧でわかるようになっています(写真21、22)。

(写真21)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真21)

(写真22)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真22)
(写真21、22)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。

(写真17)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真17)

(写真18)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真18)

(写真19)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真19)
(写真17〜20)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。

(写真20)四六判全自動凸版印刷機。現在では使われていない。四六判の印刷機は見る機会が少ないので、貴重な体験でした。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真20)

(写真21)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真21)
(写真21、22)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。

(写真22)台割帳。折の構成が変則な場合に利用されていたとのこと。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真22)

現在の制作ルーム、製版、印刷の現場を見学

精興社では、現在では活版印刷による組版・印刷は行われていません。組版は写真植字を経て、現在ではInDesignなどのソフトウェアが使われています。制作ルームを案内していただいたのですが、テキスト入力、ページ組版、赤字校正による修正作業、さらに赤字の付け合わせなどの一連の作業を効率的に進めることがきるよう作業スペースが配置されていました。

特に本文ページの赤字修正と付け合わせの作業においては、ミスを出さないよう二重、三重に厳重にチェックするそうです。校了(責了)後も最終確認を行って、組版体裁を含めて1冊を通した確認作業を行なっているとのこと。こうした品質管理を徹底して行っていることは、発注者側にとっては頼もしく思います。

そのほか、制作ルームで驚いたのは、電算写植機が現役で活躍していることでした(写真23)。このマシンは現在ではテキスト入力の目的で使っているとのこと。説明では、この機械に慣れると、現在のパソコン入力と比較しても、より早く、正確に文字入力できるそうです。

電算写植機は文字入力のインターフェイスが独特です(写真24、25)。左手シフトキーの30個には「一寸ノ巾」式見出しが割り当てられています。「一寸ノ巾」式の利点は、DTPによる同音異義語の誤植が少なく、熟練した写植オペレーターは文字を一瞬で探し出すことができるそうです。

(写真23)写研の電算写植機 SAZANNA-SW313の入力機。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真23)写研の電算写植機 SAZANNA-SW313の入力機。

(写真24)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真24)

(写真25)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真25)
(写真24、25)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。

組版データから印刷版を出力するプレートセッター、さらに印刷機が設置された工場も案内していただきました。工場内はクリーンな環境で、温度や湿度も調整されています(写真26、27)。

(写真26)CTP(Compiter To Plate)のプレートセッター。直接印刷版を出力する。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真26)CTP(Computer To Plate)のプレートセッター。組版データから直接印刷版を出力する。

(写真27)オフセット印刷機。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真27)オフセット印刷機。

 

今回の見学会を通して感じたのは、長い歴史を持つ印刷会社は、技術の変遷を繰り返す中で多くの資産を残しながら、同時にそれらのノウハウも今日まで伝承され、現場に息づいていることです。書籍の品質管理は、最終的には人間の目や手で行うものですから、そのスピリッツは変わることなく、後のスタッフに引き継がれていくものなのでしょう。

現代のデジタル制作環境は、以前と比較してみると、文字の入力、書体やサイズの選定、ページ組版、レイアウトにおいて、ずいぶん便利で自由になりました。しかしながら、かつては文字組みのプロフェッショナルが担っていた技術は、今日では若い世代のDTPオペレーターやデザイナーが担うようになっています。こうした潮流はWebの制作現場においても同様で、若い人たちが文字組版の技術を学びたいという意識が高まっているように思います。

今回の印刷見学会は有意義でした。かつての印刷技術や設備を見学することで、今日のデジタルの制作環境や文字組版のルールを違った視点で眺めることができるようになったと思います。最後に、見学会を企画いただいた日本電子出版協会、精興社の皆さまにお礼申し上げます。

では、次回をお楽しみに。

(写真23)写研の電算写植機 SAZANNA-SW313の入力機。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真23)写研の電算写植機 SAZANNA-SW313の入力機。

(写真24)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真24)
(写真24、25)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。

(写真25)電算写植機の文字入力のインターフェイス。漢字はグループ分けされたボタンで呼び出して入力できる。写真25は一寸ノ巾式左手見出しキー。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真25)

(写真26)CTP(Computer To Plate)のプレートセッター。組版データから直接印刷版を出力する。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真26)CTP(Computer To Plate)のプレートセッター。組版データから直接印刷版を出力する。

(写真27)オフセット印刷機。 | 精興社「活版印刷展示室」見学会に参加しました

(写真27)オフセット印刷機。