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平和紙業株式会社
紙離れについて考える

久しぶりに出版市場の現状について、触れさせていただこうと思います。
2023年(1月~12月累計)の出版物の推定販売金額は、出版科学研究所の発表では、電子媒体、紙媒体合計で、1兆5,963億円でした(表1)。
2022年の合計金額が1兆6,305億円でしたので、全体では、前年比97.9%で、342億円減少したことになります。

(表1) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表1)2018年から2023年までの紙媒体と、電子媒体の推定売上金額です。
過去5年間でも、紙媒体は減少傾向にあり、電子媒体は増加傾向にあります。
紙媒体が1兆円規模を割り込むのは、時間の問題かもしれません。

内訳では、電子媒体(電子コミック、電子書籍、電子雑誌)合計が、5,351憶円で、前年比106.7%。
金額では、320億円の増加となっています。
紙媒体(書籍、雑誌)合計が、1兆612億円で、前年比94.0%。金額では、680憶円の減少となっています。

電子媒体は、2006年に統計が始まってから、右肩上がりで成長を続けている反面、紙媒体は右肩下がりで減少を続けています。

10年前と比較すると、2013年の電子媒体は、1,013億円だったのに対し、2023年には、5,351億円となり、528%の増加となっています(表2)。
また、2013年の紙媒体は、1兆6,823億円だったのに対し、2023年には、1兆612憶円となり、37%の減少となっています。

(表2) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表2)2013年から2023年までの紙媒体と電子媒体の推定売上金額です。
この10年間で、紙媒体は6,800憶円の市場規模を失い、電子媒体は4,800憶円の市場規模に拡大しています。

紙媒体の中でも、雑誌に至っては、この10年間で51%の減少となり、半減していることとなります。
また、書籍も21%の減少となり、10年間で8割に減少したこととなります。

新聞の発行部数も、2013年は約4,700万部だった発行部数が、2023年には、約2,860万部となり、約40%減となっています。このペースで減少し続ければ、いずれ近い将来新聞自体が無くなってしまうことになりかねません(表3)。

(表3) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表3)一社)日本新聞協会調べによると、一般紙とスポーツ紙の合計発行部数は、この10年間で、18,000部減少しています。20年間では、24,000部の減少となっており、新聞離れの傾向が進んでいるのが分かります。

これまで身近にあった、カタログや冊子などは、Webに置き換わり、ポスターは、サイネージへと移行しています。
デジタル化が進む中で、紙媒体の存在感は、ますます希薄なものになりつつあるのが現状です。

メールよりも開封率は高いと言われてきたDMでしたが、この秋の郵便料金の改定に伴ない、これも怪しくなってきました。
既に、自動車メーカーなども新車のカタログなど、ほとんど制作していないのが現状ですし、これまで比較的お金をかけてきた、高級マンションのカタログなども、部数を減らし、Webへの誘導が主流になってきました。

以前は営業車には必需品だった、道路地図も、カーナビが主流となった今では、見かけることは無くなりました。
街歩きにも、グーグルマップが、ナビまでしてくれる世の中ですので、地図そのものの存在も怪しくなってきました。
このように、身近にある紙媒体は、確実に減少の一途を辿っているのが分かります。

ビジネスシーンにおいても、職場内のペーパーレス化は進行しつつあり、書類や帳票類などデジタル管理が進んでいます。今でこそ、名刺などは紙を使用していますが、お隣の中国では既に紙での名刺から、WeChat(中国のSNS)を利用した名刺交換に移行していると聞きます。
いずれ日本でもこうしたことが主流になるのかもしれません。

こうして考えると、目に見える「紙」は、ますます少なくなっていくのは、間違いないようです。

では、「紙」が生き残る道は、どこにあるのでしょうか?

1つは、脱プラに象徴されるように、プラスチック製品から、紙製品への移行が挙げられます。
多くの企業は、脱プラを意識し、環境面を優先する方向へ舵を切りつつあるのは確かです。
しかし、環境を優先するか、コストを優先するかが、課題として残ります。コストを優先する以上、脱プラに向けた動きは急速に進行するものとは思われません。

コスト面か、環境面かは、それぞれ判断に任せるとして、先ずは日常的に利用している、クリアファイルを紙に置き換えられないかを考えた商品をご紹介しておきます。

日々書類などを入れるクリアファイルは、コストも安く、中の書類が透けて見えるので、取り扱いは便利なもので、多くの企業をはじめとして利用頻度の高いものです。

ご紹介する商品は「SUKEKAKEラップCoC」は、中のものが透けて見える紙素材です(写真1)。
一般的なトレーシングペーパーよりコストは控えめで、紙製品ですので、文字を書くことも、印刷も可能。
透ける包装紙としての使い方もできます。
もちろんリサイクル可能で、FSCⓇ森林認証紙でもあります。

(写真1) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)SUKEKAKEラップCoCの使用例です。(ファイル形状での販売はしておりません)
透ける、書けるで「スケカケ」です。
■紙本来の優しい肌合いと透け感を実現
■鉛筆やボールペンなどでの筆記適正
■封筒や袋への加工適性
■オフセット印刷、フレキソ印刷、レーザープリンター出力に対応
■古紙としてリサイクル可能(古紙リサイクル適正基準ランク:A)
封筒、包装材料などにご利用いただけます。

ほんの小さな取り組みかもしれませんが、「紙」が生き残る可能性の一つでもあります。

環境面、衛生面など、紙に出来る可能性を探していくことが、今後の「紙」の役割になってくる気がしています。

「SUKEKAKEラップCoC」の商品詳細はこちら
https://www.heiwapaper.co.jp/news/2024/08/sukekakewrap-coc.html

(表1) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表1)2018年から2023年までの紙媒体と、電子媒体の推定売上金額です。
過去5年間でも、紙媒体は減少傾向にあり、電子媒体は増加傾向にあります。
紙媒体が1兆円規模を割り込むのは、時間の問題かもしれません。

(表2) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表2)2013年から2023年までの紙媒体と電子媒体の推定売上金額です。
この10年間で、紙媒体は6,800憶円の市場規模を失い、電子媒体は4,800憶円の市場規模に拡大しています。

(表3) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(表3)一社)日本新聞協会調べによると、一般紙とスポーツ紙の合計発行部数は、この10年間で、18,000部減少しています。20年間では、24,000部の減少となっており、新聞離れの傾向が進んでいるのが分かります。

(写真1) | 紙離れについて考える - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

(写真1)SUKEKAKEラップCoCの使用例です。(ファイル形状での販売はしておりません)
透ける、書けるで「スケカケ」です。
■紙本来の優しい肌合いと透け感を実現
■鉛筆やボールペンなどでの筆記適正
■封筒や袋への加工適性
■オフセット印刷、フレキソ印刷、レーザープリンター出力に対応
■古紙としてリサイクル可能(古紙リサイクル適正基準ランク:A)
封筒、包装材料などにご利用いただけます。