アミリョウコ
オアハカのお祭り!ゲラゲッツァ
Julio(7月)
こんにちは。今月は印刷とは関係のないお話になってしまうのですが、メヒコからならではの情報ということで、オアハカの大きなお祭りについてお話ししたいと思います。
7月のオアハカは”Mes de la Guelaguetza”(ゲラゲッツァ月間)と呼ばれています。ゲラゲッツァとはオアハカで行われるお祭りで、オアハカ州の8つの地域から地域の代表者が集まって各地域の民族衣装に身をまとい、踊りを披露したり名産物を見ている人たちにふるまったりします。
7月の最後から2番目の月曜日と最終月曜日がゲラゲッツァのお祭りの本番なのですが、それに便乗してそのほかにも様々なイベントが7月の間は催されます。そのため、7月はゲラゲッツァ月間とされています。
オアハカは民芸品やメスカルというお酒などの特産品が多く、またメヒコ国内でも屈指のグルメな州として知られています。そのため食フェスなようなものもあります。オアハカ郊外の村でも木彫りの人形のフェスティバルや、陶器のフェスティバルなど、年々にぎやかになってきているような印象を受けます。
オアハカは「死者の日」のお祭りのイメージのほうが大きいですが、オアハカの人たちがこのゲラゲッツァにかける意気込みはものすごいものがあります。
本番は7月の後半なのですが、週末にはconviteとよばれる前祝のパレードのようなものも開催されていて、沿道にはたくさんの人が集まっています。
踊り子とブラスバンド部隊がいて、そのほかに大きな人形などを持っている人、爆竹を鳴らす人、沿道にお菓子などを投げたりお酒をふるまったりする人などなかなか大きなグループです。
ぼんやりと見ていたら、いきなり花火に点火されてそのまま踊り狂うものだからあたりは火の粉と煙まみれ、ということもしばしば。
ゲラゲッツァの精神は、convivencia(英語で”living together”、日本語では”共生”とか”助け合い”という意味になると思います。)なのでこのように見に来ている人たちにも自分たちの村から持ってきた特産物やお酒をふるまってくれたりします。
パレードではこんな感じですが、ゲラゲッツァ会場に行くと野菜や果物やパンなども飛んでくるようです!拾うときはみんな必死ですが、日本でも餅まきとかあるとみんな群がるからきっとそんな感じなのかもしれませんね。
少し話はそれますが、先日村のお祭りを見に行った時のこと。そこでも見に来ているお客さんたちに果物やビールなどがふるまわれていました。でも投げるのではなくて、かごに少しずつ入れてはどの人にあげたかというのをちゃんと見ながらみんなに公平にいきわたるように配ってくれていました。私もりんごと梨をいただきました。さすが7月、ゲラゲッツァ月間!ちゃっかり恩恵にあずかっています。
7月は気候もいいですし、いろいろなフェアーが町に大集合するので、オアハカの伝統や文化に触れるにはもってこいの季節かもしれません。中でも人気のフェアーは「メスカルフェスティバル」というオアハカの名産のお酒のフェアーです。ステージがって音楽などもあるのですが、やはり人気の秘密は入場料を払って中に入ってしまえばメスカルを試飲し放題、というところでしょうか……。年に1回なのでこれをチャンスに、という人が多いようです。
個人的には民芸品のフェアーがおすすめです。かわいいというオアハカの民芸品も、ふたを開けてみれば実に様々なところが産地で、オアハカまで来ても生産現地までたどり着くのが難しかったりするので、このように一気に集まってくれるのは結構ありがたい機会だったりもするのです。多くは生産者の方が直接来ているので、話も直接うかがうことができるのも個のフェアーのいいところです。
今回はオアハカの文化の紹介になりました。この情報、おそらく今年のゲラゲッツァには間に合いませんが、いつかオアハカを訪問する際の参考になればうれしいです。
それでは、Hasta la próxima!(また次回!)