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平和紙業株式会社
環境と紙(その2)

先日のニュースで、アメリカのトランプ大統領が、パリ協定から離脱すると発表しました。

パリ協定とは、2020年以降の気候変動問題に関する、国際的な枠組みです。
2015年にパリで開かれた、温室効果ガス削減に関する国際的取り決めを話し合う「国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」で合意されました。
合意から発効にむけ、55カ国以上が参加すること、世界の総排出量のうち55%以上をカバーする国が批准することが条件となり、各国の調整の結果、2016年11月4日に発効しました。

このパリ協定が画期的と言われる理由には、1997年に発効した京都議定書では、温室効果ガスの排出削減の法的義務は、先進国だけに課せられていましたが、パリ協定では、途上国を含む全ての参加国に、排出削減の努力を求める枠組みであるということです。
途上国を含む全ての参加国と地域に、2020年以降の「温室効果ガス削減・抑制目標」を定めることを求めています。加えて、長期的な「低排出発展戦略」を作成し、提出するよう努力すべきであることも規定されています。

そして、世界共通の長期目標として、
①世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする。
②できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる。
その実施に当たっては、各国の削減目標などを定めた「自国が決定する貢献(NDC:Nationally Determined Contribution)」を5年毎に提出することが義務付けられています。

京都議定書からは離脱した日本ではありますが、この協定には日本も参加を表明し、批准手続きを経て、パリ協定の締結国となりました。
そして、国際的な枠組みの下、主要排出国が排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済成長の両立を目指していくことを表明しています。

冒頭のトランプ大統領のパリ協定離脱については、規定上発効から3年経過して以降、国連に脱退の通告をすることができます。また、その通告が効力を有するまでに1年かかる規定になっているので、米国の脱退が可能となるのは、最速でも2020年11月4日以降になります。

さて、日本の取り組みは、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標として定められました。そして、26%の内の2%を森林吸収源対策により確保することとしています。

こうして温室効果ガスを削減することを宣言した以上、具体的な削減方法を検討し実施しなければなりません。例えば再生可能エネルギー(風力、太陽光、バイオマス等)の利用を増やし、省エネルギーを促進するために、徹底したエネルギーの効率化を図ることも必要でしょう。

しかし、私たち個人では、なかなか具体的な取り組みができません。
強いて言うなら、家電製品を買い替える際には、省エネ効率の高い家電に買い替えるとか、無駄な電気の使用を控えるとか、極力ゴミを出さない生活をするとかでしょうか。

そんな中、私どもの扱う紙の中に、温室効果ガス削減に寄与できる紙があります。
「ヴァークレイCoC」という印刷用紙で、この紙を使うと、使った重量分だけ二酸化炭素を削減する仕組みを持った紙です。

森林は、間伐などを行い整備すると、成長が促され、二酸化炭素の吸収量が増加します。
この、整備したことによって増加した二酸化炭素の吸収量を1t/Co2単位で管理し、クレジットとして保有することができます。

「ヴァークレイCoC」を1t使った場合、1t/CO2分のクレジットを購入することで、1t分の二酸化炭素を削減したとみなされる仕組みです。

日頃お使いの印刷用紙を、この「ヴァークレイCoC」に切り替えるだけで、温室効果ガス(二酸化炭素)の削減に寄与できることになりますので、「使った分だけ減らせる」画期的な仕組みを持った印刷用紙と言えるわけです。

こんなところからでも少しずつ、温室効果ガスの削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。

ヴァークレイCoC
http://www.heiwapaper.co.jp/products/details/0701150.html

王子製紙の三保社有林 | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

王子製紙の三保社有林です。
この社有林を手入れすることで、木々の成長を促し、増加した二酸化炭素の吸収量をクレジットとして保有しています。
「ヴァークレイCoC 」を使用した重量分のクレジットは、この三保社有林のクレジットを使用しています。

森の手入れ | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

森を手入れすることで、木々の成長を促します。
健全な森を育成するためには必要な作業です。

間伐後 | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

密生した森では、地面にまで光が届かず、また木の密度が高いと、木の成長を阻害します。
適正な間伐を行うことで、森自体が活性化し、活き活きとした森になります。

王子製紙の三保社有林 | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

王子製紙の三保社有林です。
この社有林を手入れすることで、木々の成長を促し、増加した二酸化炭素の吸収量をクレジットとして保有しています。
「ヴァークレイCoC 」を使用した重量分のクレジットは、この三保社有林のクレジットを使用しています。

森の手入れ | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

森を手入れすることで、木々の成長を促します。
健全な森を育成するためには必要な作業です。

間伐後 | 環境と紙(その2) - 平和紙業株式会社 | 活版印刷研究所

密生した森では、地面にまで光が届かず、また木の密度が高いと、木の成長を阻害します。
適正な間伐を行うことで、森自体が活性化し、活き活きとした森になります。