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(株)和光
8.5mmの壁その4

前回は、引き算の法則で、見事、箔押しができました。今回は、アルミ板無しの場合の最大箔押し面積の割り出しです。
まずは、希望している最大サイズの60x96です。なぜこのサイズが希望なのかといいますと、このサイズで箔押しが可能であれば、標準サイズの名刺の55x91の全面の箔押しが可能になり、SizzixSidekでの名刺印刷&箔押し印刷が可能になります。その為にも、是非とも箔押し可能にしたいサイズなのです。アルミ板60x96x1+箔版の加熱が不可能だったので、アルミ板を省いた今回に希望を持っております。
早速、処分予定だった版を使用して、加熱テストをしてみます。

(写真1) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

37℃まで加熱されました(写真1)。厳しいですが、箔押しをしてみましょう。

(写真2) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

うーん。温度から予想をしていましたが、無理でした(写真2)。ここからは、最大サイズを求める地味な作業に入ります。上下左右各5mmづつカットしては箔押しをするという作業の連続です。
つぎに55x91サイズです。これが箔押し可能であれば、最悪名刺全面箔押しができなくても、名刺サイズ内のギリギリ範囲での箔押しが可能になります。早速加熱してみましょう。

(写真3) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

3℃上がりました(写真3)。う~ん。微妙ですが、箔押しをしてみます。

(写真4) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

やはりだめですね(写真4)。次にいきましょう。50x86です。

(写真5) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)

9℃上がりました。劇的上昇です(写真5)。希望が湧いてきました。急いで箔押しをしてみます。

(写真6) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

残念ながら、状況は変わりませんでした(写真6)。圧力等は、めいいっぱいで、加熱温度に頼るしかない状況(ある意味、検証しやす状況)なので、このサイズは無理でしょう。45x80で、加熱作業に入ります。(日々大学等で研究されている方々には脱帽です。)

(写真7) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真7)

今回は、上がり率が低いですね(写真7)。でも実際の結果なので、そのまま箔押し作業に進みます。

(写真8) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真8)

残念な結果です(写真8)。温度上昇率からいえば、順当な結果ですね。くじけずに次のサイズ40x75で加熱します。少々疲れが出てきました。

(写真9) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真9)

なぜか温度が下がりました(写真9)。理由を考えますが、怪しいのは、熱源のセラミックです。他は壊れようがないので…。しかし、途中で止める気力を持ち合わせていなかったのでこの状況を記録して、そのまま進行します。

(写真10) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真10)

変化は見られませんでした(写真10)。そりゃそうです。温度が下がったんですから…。次に35x70の加熱に進行します。

(写真11) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真11)

前々回に戻った感があります(写真11)。が、面積が小さくなっているので、箔転写に変化が見られると信じて箔押し。

(写真12) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真12)

どうやら、膠着状態に入りました(写真12)。出口が見えなくなってきましたが、進めるしかありません。少し、サイズを変更して、35x65にしてみます。

(写真13) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真13)

50℃の大台を超えてくれました(写真13)。これは期待が持てます。大きく変化してくれたので、モチベーションもアップしました。期待を込めて箔押しをします。久々のテンションです。

(写真14) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真14)

少し、転写の範囲が広がってきました(写真14)。でもまだまだです。次にサイズを小さくするのですが、35の方はこれ以上小さくしたくないので、長い方をカットして、35x60で挑戦します。しかし、ここで自宅から連絡があり、子供にコロナの症状が出たとのことでした。必要機材をもって帰り。自宅療養に入りました。そのため、画像の雰囲気が変わります。

(写真15) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真15)

良い温度になってくれました(写真15)。希望が持てます。すかさず箔押ししてみます。

(写真16) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真16)

大成功!と言いたいところですが、端のところが転写されていません(写真16)。これで、決定します。安全策をとって、50x31を箔押し最大面積とします。もう少し大きくできるかもしれませんが、余裕をもって確定したほうが良いと判断しました。
このサイズを基に、プロトタイプには別れを告げ、初号機の設計に入りたいと思います。

(写真1) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

(写真2) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真5) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真6) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

(写真7) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真8) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真9) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真10) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真11) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真12) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真13) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真14) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真14)

(写真15) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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(写真16) | 8.5mmの壁その4 - (株)和光 | 活版印刷研究所

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