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(株)和光
8.5mmの壁その6

8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

前回、記念すべき初号機の設計をしました。そのデータを基に、各パーツを作成して組み上げていきます。ゼンマイ刃型を製作する(有)日伸製作所にご協力いただいて、レーザーにて各パーツを切り出してもらいました(写真1)。そのおかげで、手作業で切り出す作業がなくなり、キレイに仕上がるので、とても感謝しています。8パーツで構成される初号機は、ピッタリ重ねて接着する必要があるため、手作業での切り出しには無理があります。関連会社にレーザーカット設備があり、良かったです。もしなければ、やっていないかもしれません。素材は、主に耐熱性も優れ、加工もしやすいベークライトを使用します。今回の肝は耐熱性が重要で、他に耐熱素材が見つかりませんでした。あと、厚みがあるパーツはMDFを使用し、一番上の大きなパーツは加飾性重視と、スマホサイズがどうしても譲れず、目立ちにくい透明アクリルにしました。

(写真1) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

各パーツを組み上げ、A・B・Cパーツを作ります。積層タイプのパーツなので、キレイに接着しないといけません。なんとか揃えて接着できました。左が本体Aパーツ(真ん中の溝部分に熱源を埋め込みます。)、真ん中が版・天板用Bパーツ(切り取っている部分に版をセットします)、右上の四角いCパーツ(版セット後のBパーツの切り取り部分のスペーサー)です(写真1)。AパーツとBパーツの接着は、両面テープを使用し、熱源トラブル時に脱着可能にしておきます。

(写真2) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

完成しました(写真2)。ベークライトが基本素材なので、茶色の物体になってしまいました。しかし、この色がかっこよく見えるようにイメージアップしていきたいです。ギャンがだんだんかっこよく見えてきたように…。

(写真3) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

版セット用の切り取り部分は本体側に向かってテーパー状にカットしているので、そこに版を差し込みます(写真3)。これで、版セット後にひっくり返しても、版は落ちません。

(写真4) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

版をセットした後に、隙間部分にCパーツを組み込んで、フラットにします。強く圧力をかけた時に、この四角部分の型がつくのを防止するためです。(写真4)

(写真5) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)

持ち手部分の透明アクリルの隙間部分に天板を差し込んで閉じます。(写真5)

(写真6) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

差し込み部分と、両サイドのガイドのおかげで、天板がズレることもなく、閉じることができます。
しかも、閉じた時にフラットになるので、見た目にも綺麗です。(写真6)

(写真7) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真7)

天板は、厚み違いを3種用意しました(写真7)。様々な厚みのP紙に対応するためです。

(写真8) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真8)

箔押しをしてみました。うまく転写できました(写真8)。これでやっと初号機完成です。イベントに嫁入りしていきます。フィードバック後、改良が必要であれば、改良していきたいと思います。

8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真1)

(写真2) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真2)

(写真3) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真3)

(写真4) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真4)

(写真5) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真5)

(写真6) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真6)

(写真7) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真7)

(写真8) | 8.5mmの壁その6 - (株)和光 | 活版印刷研究所

(写真8)