web-magazine
web-magazine

(株)和光
8.5mmの壁その5

8.5mmの壁その5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

前回は、最大箔押し面積の割り出しをしました。最大面積は、50×31となりました。もくろみからは、小さくなりましたが、現在の材料等からはこれで行くしかありません。プロトタイプ作成時に、実際ご使用になられる方が訪問され、プロトタイプをご覧いただきました。その時のお話の中で、色々とご要望を頂きましたので、初号機の設計には、これらを反映したいと思います。

ご要望内容とは、
1. 箔押しの版を固定したい。
2. 天板も箔押し時に動かないようにしたい。
3. 薄いのはいいのだが、熱を持つので、持ちやすい何かがほしい。
この3点が主なご要望でした。

・箔押しの版を固定したい。
プロトタイプでは、最大面積を求めていたので、版を置く部分は、名刺大の版がピッタリ置けるようにしていたのですが、50x31で版のサイズが決定したので、それに合わせてカットし直せば良いのですが、それだけでは、プラットフォームがひっくり返ったときに、版が脱落してしまいます。そこで、版をセットするベークライトを斜めにカットして、横からスライドして差し込むようにして固定できるようにしたいと思います。

・天板も箔押し時に動かないようにしたい。
現状は、版の上に転写したい紙等を置き、その上に天板を置いてプレスするようになっているのですが、ガイド等もなく、ただ置くだけでした。そのため、side kickに持っていくときに動いてしまいますし、カッコも悪いです。初号機を新調するので、パッケージングしてデザインしたいです。差し込みを作って、きっちり天板をセットできるようにします。

・持ちやすい何かがほしい。
Side kickの8.5mmを目指してプラットフォームを制作したので、プラットフォームのサイズ感が、今のスマホと同じ大きさ、厚みになりました。こうなると、このスマホサイズのままいきたいのですが、確かに持ちにくいです。いろいろな人が使用すると考えると、サイズ感は諦めて、持ちやすいようにしたいと思います。
この3点をふまえて、初号機の設計をしていきます。

写真1 | 8.5mmの壁その5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

設計図(設計図っぽくはありませんが…)ができました。見にくいのですが、黒い部分が熱源セット場所で、少し黒い紅部分が版セット用の溝です。上の方からスライドしてセットします。黄色の部分は持ちやすいように本体を分厚くしてあります。
紺色のパーツは天板で、取手部分に差し込むようにしてあり、本体両サイドにガイドを設けて、天板をセットすると、ピッタリセットできるようにしました。これで、使用しないときもピッタリスッキリとした見た目になり。パッケージングができました。
あとは、各パーツをつくって、組み合わせてみます。
次回をお楽しみに!

8.5mmの壁その5 - (株)和光 | 活版印刷研究所

写真1 | 8.5mmの壁その5 - (株)和光 | 活版印刷研究所