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活字文化の守護者 日星鑄字行(鋳造所)
Miki Wang

活字鋳造工房 (photo credit by Ri Xing Type Foundry)

活字鋳造工房
鑄字工房。(photo credit by Ri Xing Type Foundry)

一心に活字を鋳造している張さん (photo credit by Ri Xing Type Foundry)

一心に活字を鋳造している張さん
張老闆正在鑄字的專注神情。(photo credit by Ri Xing Type Foundry)

家業を受け継ぎ、全身全霊を傾ける

1969 年、張錫齡さんは 1 代目の社長として、日星鑄字行を創立した。
「日星」には、「日星,日日新,日日生財。(日と星、新しい毎日を迎え、富も毎日集ってくる)」という意味がある。
「星」 には、「日、生」二つの漢字が含まれ、漢字文化圏ならではのめでたい感じもする。
張錫齡さん は元々中ぐらい規模の印刷所を開く予定で、印刷所の準備期間に、息子の張介冠さんを親友が経営している印刷所に入れてもらい、印刷技術を勉強させた。
しかし、注文した印刷機 の納期が遅れ、リスクのことと一家の生計を立てることを考えると、印刷所の夢はやめざるを得なかった。
ちょうどその時、活字鋳造機を生産と販売をしている親戚がいた。仕方なく、事業内容を印刷から活字鋳造に変えた。
日星鑄字行の一番盛んだ頃は 1976 年。1 日何十万個のペースで活字を鋳造していた。
当時の活字鋳造所の中で、日星鑄字行は一番大きい鋳造所ではないが、客さんたちが親子二人の真面目かつ親切な接客、仕事も早いことに惹かれ、どんどん集まってきた。
二代目の社長張介冠さん、少年の頃に親友の鉄鋳造工場で旋盤技術を勉強していた。
14 歳か ら內弟子になり、基礎となる研磨から練習し始めた。
3年間の練習を終え、次は旋盤技術に挑戦、どんどん腕がうまくなり、意志も強くなった。

繼承家業,全心投入

日星鑄字行是由第一代老闆張錫齡先生於1969年創立。「日星」有這樣的意涵 :「日星,日日新,日日生財。」「日、生」組字為「星」,頗有華人社會吉祥話諧音之意。張錫齡先生原本是想開設中型的印刷廠,因此在籌備期先派了兒子張介冠先生進入親友的印刷工廠學習,但因訂購的印刷機無法如期交貨,而其他親戚剛好是在製造販售活字鑄字機,評估投資且顧及一家生計的狀況下,轉而進入活字鑄字行業。1976年是日星鑄字行的巔峰年代,每天可生產數十萬枚鉛字,雖然日星在當時不是規模最大的鑄字行,但父子兩人靠著勤快、細心的服務態度,擄獲不少忠誠客戶的心。

第二代老闆張介冠先生(以下簡稱張老闆)少年時候在親友的鐵工廠學習車床技藝,14歲起就開始在鐵工廠擔任學徒,從最基層研磨工作開始做起。三年之間學習研磨鐵件,再進階至車床工藝技術,也鍛鍊了貫徹到底的執著態度和穩定手感。

活字鋳造工房 (photo credit by Ri Xing Type Foundry)

活字鋳造工房
鑄字工房。(photo credit by Ri Xing Type Foundry)

一心に活字を鋳造している張さん (photo credit by Ri Xing Type Foundry)

一心に活字を鋳造している張さん
張老闆正在鑄字的專注神情。(photo credit by Ri Xing Type Foundry)

活字の点検を行う作業員  (photo by paperwork)

活字の点検を行う作業員
活字檢字員正在進行作業。 (photo by paperwork)

産業転換、活字を生き伸ばせ

テクノロジーの普及や新しい技術の発展によって、印刷業における作業はほとんどパソコン上でできるようになった(DTP)。
オフセット印刷が主流となり、活版印刷を使う機会がどんどん少なくなってきている。
当時大活躍した活字鋳造所も、事業を変えたり、活字鋳造をやめたり、今となっては残りわずかだ。
2000年の頃、台湾で最も規模の大きい活字鋳造所も閉店した。日星鑄字行が唯一の活字鋳造所として残っている。
それから 10 年の間、数ヶ月間お客さんがこないこともあった。だが、活字鋳造の経営は続けて、諦めることはなかった。
二代目の社長張介冠さんは活字文化を受け継ぎ、代々伝承していきたいという信念を強く持っている。
彼は鋳造機と銅製の型、数十万個以上の活字と工房を一緒に保存し、少し写真植字の仕事を受けて家計を維持している。
鋳造所が生き延びるために、張さんは鋳造の仕事を受けると同時に、鋳造機の修理も引き受けている。
また、工房の展示をしたり、様々なところとコラボレーションしてイベントも企画している。
活字鋳造や活版印刷の文化を残すために、最近設立した「活字工房」と日星鑄字行を合併させ、「活版印刷工藝館」を立ち上げた。
このように努力を続けたおかけで、台湾の活字鋳造所が歴史になりそうなところで生き残った。
様々な業界の方が寄り集まり、台湾の活字鋳造を伝承していくために力を出し合っている。

產業轉型,延續活字生命力

伴隨著科技及技術的發展,印刷產業演進為電腦排版(DTP)、平版印刷(Offset Printing)為主流趨勢,活版印刷式微。當年的鑄字行轉型的轉型,歇業的歇業,在2000年,台灣最大規模的鑄字行陸續熄燈後,日星成為現今臺灣唯一僅存的鑄字行。曾在10年之間,經歷連月都無客上門的窘境,在活字產業的上下游紛紛熄燈,仍然堅持著半開店門,未曾歇業。第二代老闆張介冠先生(以下簡稱張老闆),肩負著傳承文化給子孫的信念下,保留廠房及鑄字機、銅模和數十萬以上的鉛字,也同時小部分兼作製作照相製版來維持一家生計。張老闆為了讓鑄字行能轉型生存,必須包辦鑄字工作與機器維修,還肩負工廠導覽的工作,並與各方合辦活動,將現在的日星鑄字行及新設立的「活印工房」規劃成為「活版印刷工藝館」,以求保存這項鑄字產業與活版印刷的文化及工藝。好在有這份堅持,原本即將進入歷史的鑄字行,引來了各界的志工,大家都希望能為這即將消失的產業盡一份力。

活字の点検を行う作業員  (photo by paperwork)

活字の点検を行う作業員
活字檢字員正在進行作業。 (photo by paperwork)

問題のない型は左、真ん中にあるのが壊れた型で鋳造した活字、壊れた型は一番右 (photo by paperwork)

問題のない型は左、真ん中にあるのが壊れた型で鋳造した活字、壊れた型は一番右
左邊為正常銅模,中為使用損壞銅模鑄出的鉛字,右方是已損壞的銅模。(photo by paperwork)

型の修復、漢字の美学が蘇る

活字鋳造にあたる最も重要なパーツは型である。
活字を鋳造するために、 40 年間繰り返して使われた型に傷がたくさんできてしまい、寿命もどんどん短くなっていく。
もし破損のある型で活字を鋳造すると、出来上がった活字の字面に欠けが残り、印刷した文字もぼやけてしまう。
この型は、整えている中国語の繁体字の型としては世界最後のものであるので、もし完全に壊れてしまうと、漢字圏の人々にとっては一つかけがえのない無形的な文化財が消えてしまうだろう。鉛と火の活字印刷時代との別れになる。
今の時代まで生き残ってきた最後の活字鋳造所だが、型を提供する事業はすでにこの時代から消えてしまった。
その代わりに、少年時代に鉄加工技術を習得した張さんは型の生産方法に詳しいので、CNC旋盤機の技術が成熟になった現在、CNCを使って型を生産し始めた。

設備を整えたが、型を製造するためのデータまだ持っていない。
なので、時間があるときに、張さんは一生懸命に書体のデータ作っている。
字型は書道の美しさを追求する。書体に生命力を与えるために、書くときの一点一画を力強く正確に書き、筆速と筆圧、運筆方法などを全部意識して作らなければならない。
それほど細かく、美しさを追求する大変な作業なのに、張さん一人で 1 日 5 文字のペースで、 12 万近くの型を全部修復しようとしている。
このペースだと、あと 60 年間もかかるかもしれない。
しかも、型のデータ化する速度が型の損耗速度に追いつかない。
目標を実現させるために、日星鑄字行は今年から「活字の型修復プロジェクト」を立ち上げ、修復技術を教育し、有志者たちと一緒に 60 年間もかかる修復を 5 年間に短縮する予定だ。
また、人力と時間の問題で募金を始め、世界中に活版印刷を愛する人々を集め、一緒にやっていくことを期待している。

字形修復,重啟漢字美學

然而,鑄字最重要的銅模,有不少經歷超過40年反覆鑄造而逐漸損毀,每鑄字一次銅模壽命就短少一點。如果銅模的字跡模糊,鑄出來的鉛字也會模糊,印刷之後就會出現筆劃殘缺、參差的現象。這批世界上僅存最完整的繁體中文字銅模,若徹底毀損了,對於使用中文字、漢字的民族們,將失去的是一個重要的無形文化財,也是一個鉛與火的活字印刷時代的正式告別。作為活字末代的鑄字行,原本提供活字銅模的字模廠,早已從這個時代消逝。在少年習得鐵工技藝背景的張老闆,對於模具生產的方式及原理並不陌生,從開始意識到沒有銅模供應的數年間,在觀察CNC數控銑床工具機的漸趨成熟穩定後,決定自己來利用CNC雕刻生產銅模。

雖有了硬體,但還需鉛字字型的數位檔案才能雕刻銅模,因此張老闆空閒之餘仍持續在電腦前修復字體。鉛字的字型在追求漢字書法中特有的美感表現:起筆輕重、回鋒頓挫,乃至收筆,是字體具有生命力的原因。在如此要求細節與美感的作業下,一人每天僅能修復五個字的進度,欲將這12萬枚銅模修復完成,竟然還需要60幾年!將鉛字數位化的時間,遠遠追趕不及銅模損壞的速度。所以日星鑄字行在今年啟動「字體銅模修復計畫」,希望培訓一批修復師,齊心和銅模損壞的時間賽跑,欲將原來60幾年縮短成5年內完成。也由於投入的人力與時間成本過高,因此在今年展開募資計畫,呼籲熱愛活版印刷的全球各界朋友們能夠一起響應參與。

問題のない型は左、真ん中にあるのが壊れた型で鋳造した活字、壊れた型は一番右 (photo by paperwork)

問題のない型は左、真ん中にあるのが壊れた型で鋳造した活字、壊れた型は一番右
左邊為正常銅模,中為使用損壞銅模鑄出的鉛字,右方是已損壞的銅模。(photo by paperwork)

所蔵している重要な楷書体の型 (photo by paperwork)

所蔵している重要な楷書体の型
庫藏重要的楷書銅模。 (photo credit by Ri Xing Type Foundry)

型修復の 10 ステップ

母型に鉛を流し込んで活字を鋳造 → 検品 → できた活字で版を組む → 印刷 → 印刷したものをスキャンしてデータ化する → 文字をそれぞれ分離する → イラストレーターで形を整え、ベクターイメージに書き出す → CAM で読み込んで印刷データを作る → CNC で読み込んで型を彫刻 → できた型の検品 → 完成

日星鑄字行

Tel: 02-2556-4626
Facebook: www.facebook.com/rixingtypefoundry
Hours 9:00 – 12:00 、13:30 – 18:00
Add: 台北市大同區太原路 97 巷 13 號

【保有する活字の種類】

漢字:正楷書体、宋体、方体(1 号から 6 号) 正楷書体、宋体(初号)
欧文:10 種類
日本語:正楷書体、ゴシック体(初号から 6 号)
装飾活字、記号:数セット(初号から 6 号)

後書

諦めずに頑張り続ける張さんは活版の未来を変えたと言ったら、言い過ぎかもしれない。
しかし、「台湾の活版印刷が生きる限り、日星も一緒に生きる」と、彼は言った。
活版印刷業者、グラフィックデザイナーとして、このような努力を怠らない、極限まで追求するパートナーが必要だと思う。
台湾にはこんなに私心がなく、活字や文字、印刷の美学、歴史を自身の使命として、代々伝承していく方がいるからこそ、台湾にいる毎日文字を使っている私は、幸せだと感じた。

【字體銅模修復 10 步驟】

銅模灌鑄鉛字 → 鉛字上架後進行檢字 → 將鉛字排版 → 印刷打樣在紙面上 → 數位掃描紙面,成為 電腦檔 → 將單字從整張掃描檔中裁切出來 → 用AI進行修字,轉出向量檔 → 輸入CAM軟體製作刀具 路徑檔 → 輸入CNC機臺,開始雕刻銅模 → 雕刻完成後,檢視調整 → 確認銅模完成。

日星鑄字行

Tel: 02-2556-4626
Facebook: www.facebook.com/rixingtypefoundry
Hours 9:00 – 12:00 、 13:30 – 18:00
Add: 台北市大同區太原路 97 巷 13 號

【目前活字書體】

中文:正楷、宋體、方體(一號到六號);正楷、宋體(初號)
英文:十款字體
日文:一般體、黑體(初號到六號)
花樣、記號:多款(初號到六號)

後記

說張老闆的的堅持改變了活版的未來,也許有點誇張,但他提到:「只要台灣有活版印刷的一天,日星也會一起陪伴下去。」作為一間印刷廠,一個活版印刷業者,一位平面設計師,也許需要的就 是這樣堅持專注、把事情做到極致的夥伴,台灣能有這樣無私分享,把活字、文字、印刷的美學及 歷史,當作為自身使命的志業,並傳承給下一代的前輩,做為每天使用文字的人,身在台灣我覺得 很幸福。

Translation by Tei Jyo

所蔵している重要な楷書体の型 (photo by paperwork)

所蔵している重要な楷書体の型
庫藏重要的楷書銅模。 (photo credit by Ri Xing Type Foundry)